【感想・ネタバレ】吹部!のレビュー

あらすじ

弱小吹奏楽部にやってきた素性不明の顧問、ミタセン。変人ながらも類まれなる音楽センスによって超個性的な部員が揃う吹部を立て直していく。全日本コンクール金賞を目指し部員たちが奮闘する、爽やかな青春小説!

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ネタバレ

三田村昭典
吹部顧問。指揮。都立浅川高校教諭。通称ミタセン。空気を読まない子どものような大人だが、音楽に関する洞察力は人一倍で天才的な音感を持っている。その素性は全く不明な謎の人物。

西大寺宏敦
二年生。担当楽器オーボエ。音楽一家に育ち幼少時より音楽のエリート教育を受けるが、中三時に父親と衝突。音大附属高校への推薦を拒否し、地元の浅川高校に進学。持ち前の運動神経で野球部のエースになるが、ケガで退部。沙耶とは幼なじみ。

鏑木沙耶
二年生。担当楽器チューバ。ごく平凡な女子高生。ほぼ崩壊状態だった吹奏楽部でのん気に暮らしていたが、担任してきた三田村からむりやり部長にさせられ、吹いたこともないチューバを任されるハメに。

奥谷遙
三年生。担当楽器フルート。木管楽器を仕切る。フルートのパートリーダーでもある。マジメで融通のきかない性格。ミタセンと部員との板ばさみでいつもパニック状態になっている。

加藤蘭
三年生。担当楽器ホルン。茶髪でヤンキーの先輩として下級生から怖がられている。レディースを仕切っているという噂も。男グセの悪い母親とは折り合いが良くなく、自暴自棄になりがち。弟と妹がいる。

長渕詩織
三年生。担当楽器トロンボーン。吹部前部長。成績優秀。引退し大学進学をめざしていたが、吹部立て直しのために現場復帰し、三年をとりまとめる。冷静で柔らかな物腰の裏に熱い部分を持ち合わせる。

大磯渚
二年生。担当楽器アルトサックス。アニメオタクでツインテールの隠れコスプレイヤー。黙っていれば美人な残念女子。なにごとにものめり込む性格で楽器を吹くとき最大限に揺れる。沙耶のクラスメイトでもある。

榊甚太郎
二年生。担当楽器ぱーかっしょ。軽音楽部でハミていたところを沙耶がスカウト。スネアを担当。いつも自分の楽器である「健太」にひとりでしゃべりかけている。演奏のスタイルにこだわるタイプ。

清水真帆
二年生。担当楽器トランペット。成績優秀で温厚な性格だが、驚異的なあがり症でなにもかも本番に弱い。ミタセンに罵倒され投稿拒否騒動を起こす。

副島奏
二年生。担当楽器フルート。おしゃべりで明るい関西弁のムードメーカー。黄色いカチューシャがトレードマーク。学校の内部事情に詳しい。沙耶とは仲良しグループのひとり。

八幡太一
二年生。担当楽器トランペット。不良になりきれない不良。お調子者でひょうきんな性格。サボり癖があるが新入部員の恵那凛に一目ぼれし、部活に身を入れはじめる。

恵那凛
一年生。担当楽器クラリネット。色白の美少女。通称エナリン。先天的な心疾患の持ち主で、そのためによく学校も休んでいる。同じ中学出身の先輩を応援するために吹部に入部する。

小早川聡美
一年生。担当楽器クラリネット。かわいい外見に反して、鼻っ柱が強く直情径行な性格の持ち主。恵那凛が抜けたあとのクラリネットを仕切っていて、徐々にその暴走気質を露呈させる。

北川真紀
一年生。担当楽器パーカッション。マリンバなど鍵盤打楽器の名手。普段のセミロングをポニーテールにして戦闘体制になると人が変わったように激しく演奏する。変人。榊甚太郎は気になる存在。

一年男子三人組
藤崎省吾をはじめとする一年男子三人組。担当楽器、各コントラバス、ユーフォニアム、ファゴット。いつも三人一緒の草食系。部員たちから「一年男子たち」というくくりで呼ばれていて、誰も名前を覚えようとすらしないかわいそうな存在。

高橋和江
吹部の上級生たちは三年になる時点でみんなやめちゃったので、新部長に任命されていたが、急にアメリカへ引っ越すことになった。

野々宮紀子
吹部の顧問。いいひとなんだけど、やる気と指導力に乏しい。ミタセンと顧問の交代をし、副顧問として残る。

沙耶の母
バリバリと仕事をこなすキャリアウーマン。化粧品の販売代理店を経営する女社長。

辰吉
流しのチューバ吹き。本業は楽器屋。駅前の辰吉楽器。

鏑木純一郎
沙耶の父。ミタセンが学生のときに参加していた芸術団体に出入りしていた先輩。

武浩
宏敦の弟。

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2024年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読書中、元吹奏楽部員の私の頭の中には浅川高校吹奏楽部の風景が鮮明に描かれていた。私が抱く吹部の風景よりも破茶滅茶で賑やかだけど、それが本作品の魅力。
吹奏楽部の顧問と言って思い描くような人物にミタセンはまるで当てはまらない。風変わりでヘンテコな、教師らしくない教師。部を掻き乱しているのに、気が付けば部員たちは一つの「本気の夢」に向かっている。
熱血指導の中に音楽へ懸ける本気の想いが見えるところは、丸谷明夫先生のような熱いパッションの塊のような存在に通ずるところがある(……と思ったら企画協力のところに丸谷先生のお名前が!)。
会話文の割合の多さや各キャラの性格により、テンポよく読み進められる一作。続きが気になる終わりなので第二楽章の購入決定。

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2020年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

弱小吹奏楽部と少し変わった新顧問との部活青春物語。音楽のことしか考えていない顧問の発言や行動に腹立つ場面が何回もあったが、音楽の知識や実力については信頼できる。
廃部寸前でバラバラだった生徒たちが少しずつ団結しハーモニーを奏でる。
部活に全力で注ぐ姿、衝突して仲直りして…青春が眩しい。

個人的には最後の恋愛要素や楽器が事故で破損したり詰め込みすぎだと感じ、なくても良かったかなとも思った(小声)

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2022年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

吹奏楽部をやってた人なら共感モノ。フィクションと吹部あるあるがマッチした物語。時おり笑える描写もあって電車のなかで笑いそうになりました。一気読み

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2017年07月29日

シリーズ作品レビュー

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