【感想・ネタバレ】佐藤可士和のクリエイティブシンキングのレビュー

あらすじ

クリエイティブディレクターとして活躍を続けている著者の仕事を支えているのが「クリエイティブシンキング(創造的な考え方で問題を解決していくこと)」という思考法。「その前提は正しいのか」「説得よりも共感を」「比喩によって本質が伝わる」「気になることにタグを付ける」――これらのエッセンスを、自ら手掛けた数多くのプロジェクトを素材に具体的に解説します。

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感情タグBEST3

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・リサーチよりもリアリティ

・脳内にタグを増やす

・「お客様目線」ではなく「お茶の間目線」を持つ。無意識に見てくれる、買ってくれるであろう「お客様」を想定するのではなく、フラットな生活者の目線を持つ。

・何でもメディアになる〜棚をメディアにしたキリンちびレモン〜

・デザインはビジョンを形にしたもの

・コンテンツだけでなく、それらを統合してコンテクストをも作れ。

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2025年07月15日

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佐藤可士和のクリエイティブシンキング
著:佐藤 可士和
日経ビジネス人文庫 さ 15 2

よかったです。分かりやすい考え方だとおもいます。いや、ひとつひとつは単純なのですが、それがまとまると分かりにくくなる。それを噛み砕いて説明をされているところがいいと思います。

人間はロボットに対して何をしていくべきか、人間だからこその能力とは何なのか、ということについて真剣に考える機会も増えてきました。

社会環境の変化のスピードを感じずにはいられません。少し前までは、予想もできなかったフェーズに突入するかもしれない

そんな中、創造的思考、クリエイティブシンキングは、進化を続ける人工知能を凌駕できる可能性のある、まさに人間ならではの能力ではないでしょうか

日本においては、これからますます少子高齢化が進み、労働力の確保が難しいなっていきます

その状況下で生産性を上げ、イノベーションを起こすエンジンになりうるのも、創造的な考え方で問題を解決していくクリエイティブシンキングだと思います。

気になった点は以下です。

01その前提は正しいか

・前提を疑う気持ちがないと、物事はダイナミックには変化していかない
・その前提が正しいかどうかを検証しないまま見過ごしているのが、一番よくない

02人の話を聞く
・コミュニケーションスキルをアップする方法
 人の話をちゃんと聞く
 話の本位を読み取る
 自分の考えを正確にまとめる
 相手に分かりやすく伝える
・なかなかピントがあわない場合は思い切って極論を行ってみる
・人間同士はたやすく分かり合えない
・だからそこ、誠意をこめて、相手のことを理解しようとする姿勢が大切だ

03悩んだら気持ちを書いてみよう
・頭の中の考えや思いを正確に言葉にするのは、非常に難しい
・自分の気持ちを整理するには書いてみる
・書き出してみるだけで解決してしまう場合もある
・誰にみせるわけではないので、体裁を繕う必要はない、文体も順番も気にすることもない

04見立ての習慣、身につけよう
・見立てとは、あるものを別の何かになぞられてみる
・くどくどと説明するより、
 「要するにxxxみたいなものです」
 「xxxに喩えるとこういうことです」

05自分の仕事を描いてみる
・シンプルな形でも、ビジュアルが持つ情報量は豊なので、理屈ではなく感覚的に理解してもらいやすのです
・抽象的概念を相手が瞬間的にイメージできるように伝えたい場合、ビジュアル化してみることはとても効果的です。

06記憶の検索エンジン
・言葉を使うにせよ、ビジュアルで表現するにせよ、できるかぎりたくさんの表現方法を持っているに越したことはない

12強いチームの作り方
・チームプレイが大事な局面は少なくありません
 仕事の多様化により今日では、社内のさまざまな部署を横断したチームを編成することも増えてきています
・一番大事なのは、人材を適材適所に配置することです
・ビジネスパーソン同士でも、互いのリスペクトが根底にあればコラボレートできるはずです
・皆を引っ張っていくリーダーの存在は、チームプレイの要です。喩えるなら、船長のようなものだと思います。目指すゴールに向けて、乗務員たちを最後までしっかり導いていかなくてはなりません。
・そのために、まず大切だと思うのは、プロジェクトのビジョンを示すこと、つまり、コンセプトメーキングです

目次

文庫版まえがき
プロローグ クリエイティブシンキングのすすめ
1 クリエイティブマインドを作る
  01 その前提は正しいか?
  02 人の話を聞く
  03 悩んだら気持ちを書いてみよう
  04 見立ての習慣、身につけよう
  05 自分の仕事を描いてみる
  06 記憶の検索エンジン
  07 心をつかむプレゼンテーション
2 試してみようクリエイティブ
  08 リサーチよりもリアリティ
  09 お客様目線とお茶の間目線
  10 何でもメディアになる
  11 主体性の引き出し方
  12 強いチームの作り方
  13 ストーリーを描けるか?
  14 デザインは付加価値か?
3 こんなところまでクリエイティブ
  15 働き方をデザインする
  16 オンとオフ無理に分けない
  17 ハマれるものを見つける
  18 アナログ感覚を取り戻す
あとがき
掲載写真・作品一覧

ISBN:9784532197940
出版社:日本経済新聞出版社
判型:文庫
ページ数:192ページ
定価:750円(本体)
2016年05月02日第1刷発行

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2024年06月23日

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クリエイティブシンキングと言うと難しく感じるかもしれないが、それは前例を疑う事から始めてみたり、物事を何かに喩えてみたりと、練習すれば意外とできる事。
そうするための日々の考えの持ち方を指南している本です。
事例も豊富に紹介されておりわかりやすく、気づきを得られる本でした。

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2021年03月06日

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「常に相手の悩みを拾い上げ、本質を見極め、課題を発見し、解決していく」「お互いが考えを理解し合い、問題を明確にし、目指すビジョンを共有する」

・その前提は正しいか?そもそもこれでいいのか?という疑問をもつ
・積極的に相手の話を咀嚼して理解する、相手の頭の中にあることを言葉という形にしてどんどん引き出していく、わざと極端な考え方を口にする
・人間同士はたやすく分かり合うことはできない、誠意を込めて相手のことを理解しようとする姿勢が大切
・どんな視点を提示したら今までにない新たな価値を作り出せるか?
・多くの人が「そうだよね」と共感できるリアリティを提示する
・世間の人々の大半は”お茶の間目線”でクールかつドライ(無関心)な視点で商品やブランドの価値を見定めている

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2019年07月29日

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ネタバレ

コミュニケーションスキルアップの方法
・人の話をちゃんと聞く
・話の本意を読み取る
・自分の考えを正確にまとめる
・相手にわかりやすく伝える

プレゼンテーションは説得の場ではなく、仕事を一緒にやっていく共感を人たちの共感を得る場。

デザインとは、問題を解決するために思考や情報を整理して、コンセプトや、ビジョンを、導きだし、最適な形にして分かりやすくその価値を伝えていく行為。

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2025年05月20日

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東京の国立新美術館で開催されている佐藤可士和展に行き興味を持ったため、本を手に取り購入。
自分の仕事術(マインドの持ち方)に活かせそうな箇所が多々。特に共感を持ち、仕事で活かしていきたいところが以下のところ。

・気持ちをこまめにアウトプットすること。"DVDの映像にキャプチャをつけるような感覚"で、日々の思考をアウトプットすること。

→日々の習慣にもなるし、自分の考えを客観的に見ることができる。

・見立てをすること。他のものに例えて、「〇〇みたいなもの」「〇〇に喩えるとこういうこと」でうまく伝わる。本質的なものを捉える力になる。

→まさに、伝える力。本質を捉えることで簡潔に別のものに喩えられる。一朝一夕にはいかないので、普段からの訓練が本当に大事だと思う。

・デザイン=問題を解決するために思考や情報を整理して、コンセプトやビジョンを導き出し、最適な形にしてわかりやすくその価値を伝えていく行為。

→佐藤可士和さんの捉えるデザインとは。前半はプロセス、後半は結果(アウトプット)を述べていると思うが、プロセスとアウトプット双方に素晴らしいのが佐藤可士和さんなのだと改めて感じた。本質を捉えられていないと「価値を伝えていくこと」はできない。上記の2つを普段から意識して訓練することがデザイン力を養うことに繋がるのではないかと思う。

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2021年03月13日

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ネタバレ

まず、速読しやすかった。

「クリエイティブシンキング」と言っても
身構えるものでも、特別なことでもなく
・常識を疑うこと
・一見接点のなさそうなものでも、深堀りすると思わぬ接点が見つけられること
・アウトプットすること
・お茶の間目線(広い視野)で見ること
・突き抜けられること(趣味でも)
がどれだけ高いポテンシャルでできるか、ということ。

もちろん、実行するのは大変だけどね。

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2019年06月06日

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超・今さらですが、コンサル会社のクリエイティブはうまくいってないと言われがちな中、佐藤可士和さんは唯一のクリエイティブコンサルの成功者と言える人だなぁと思い、何か手法的なところでヒントをもらえないかなぁと読んでみました。
結果、クライアントとのディスカッションで想いを引き出し→それを整理し→コアバリューを導き出し→クリエイティブ&組織のあり方を最適化する、という流れは自分がやっているものとも共通なので大きく間違っていたり異なっているわけではないんだなと感じました。
では佐藤可士和さんと自分の違いはなんなのか?というとこですが、あるべき理想像をすごく高い目線でかつ具体的にイメージできるかと、定着させるクリエイティブの強さというところなんだろうな。
正しいとか間違ってないとかクリエイティブじゃないから、やっぱ最後の飛ばす部分でどんだけやれるかを重視してやっていきたい。

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2019年01月20日

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コンテンツからコンテクストを作ることが重要。コンテクストとは、物語というよりはバックグラウンドやコンセプトなどの大きな軸に沿って各要素が文脈をなしている状態。ブランディング以外でも、メッセージを伝える全てにおいて重要と思う。

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2018年11月25日

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著者は、ドコモキッズ携帯のデザインやキリンビールのCM「親子の絆」などを手掛けたクリエイティブディレクター。デザインは「一番外側の中身」なので、見た目のよさだけではなく本質を捉える。既成概念にとらわれない。仕事に限らず、生き方や過ごし方もクリエイティブにするなど、示唆に富んだ内容がたくさん。無から何かを産み出す人は、エネルギッシュでポジティブだ。見習いたい。

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2016年09月18日

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ネタバレ

アート・ディレクター、クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和の仕事ぶりに見るデザインの位置づけとつくり方。
2010年の書籍の文庫化なので紹介されているCMや商品、店舗などは少し懐かしいが、お客様目線ではなくお茶の間目線に訴える意識、大衆に響くリアリティを大切にしたいこと、デザインはビジョンを表現するもの、ロゴデザインはメンバーが自分事とした組織のアイデンティティーをまとめたものなど、決して古びていない考え方だと思える。
16-145

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2016年08月13日

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シンプルに物事の良し悪しを見るのは難しいんですよね。どうしても色眼鏡でみてしまうので。そんな思考になるのにはどうしたらよいか悩みます。

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2016年08月01日

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クリエイティブ・シンキング、著者の定義は「創造的な考え方で、問題を解決していくこと」。
本書にはクリエイティブにデザインするためのヒントが散りばめられている。
デザインと聞くとなんとなく名詞で、図案や意匠を連想するが、辞書でdesignを引くと動詞で「~を設計する」とあり、本書にあるように環境、組織、経営などもデザインの対象となるようだ。
そうすると個人でも働き方、家庭ひいては人生そのものをデザインすることが大切なのではないだろうかと思えてくる。
クリエイティブ・シンキング、すなわち「創造的な考え方で、問題を解決していくこと」で人生をデザインする。そう考えるとなんだか前向きで積極的な気分になれる。

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2016年07月24日

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クリエイティブシンキングは、創造的な考え方で問題を解決してくこと。
アウトプットがクリエイティブなだけであって、思考はいたってロジカル。

対象への深い理解によって、課題を引き出す。人に訴えるものをつくるには、説得ではなく共感というスタンスが必要。
"外見とは一番外側の中身。中身の考え方を正しく表に洗わせているものがデザイン。"
デザインは、表層的な形や美しさを作ることと思われがちだが、本当はソリューションとして捉えるべき。

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2016年06月08日

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当たり前と言えば当たり前のことが書いてあるのだけど、圧倒的な実績を出している人が言うと説得力がちがう。

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2021年12月04日

Posted by ブクログ

色々な本を読み始めてから知ったクリエイターの佐藤可士和さんの本。佐藤さんの本は3、4冊読んでいるけど、毎回新しい発見があって勉強になる。

【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】
「アイデアが出ない」と音を上げてしまうことがあるかもしれないが、「日常生活で体験したこと全てがアイデアソースになる。ただし、普段からクリエイターの眼でみていないとアイデアは見つからない」

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2020年08月26日

Posted by ブクログ

あんまり心に残らなかったのですが、要点としては事前にしっかりファシリテーションをした上で関係者間のコンセンサスを固めておくことだと感じました。

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2020年05月21日

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