あらすじ
針子のアリアーヌは仕立屋に籠もり仕事をする毎日を送っていたが、ある日、言い掛かりをつけてきた貴族から仕立屋を守る為に身売りする形でテール王国の王宮へと連れて行かれる。そこで、軟禁されているディトリッシュ王子に引き合わされる。貴婦人のように振る舞う王子を正気に戻すため、王子の寵姫となることに。襲われ純潔を失ってしまうが、ディトリッシュが狂人のふりをしているのではとアリアーヌは思い始め……!
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驚きと甘さの挟撃
読み終えてから、王子が女装して、不思議なキャラクターを演じている冒頭を思い返すと、ああこれがと頷かずにはいられません。
奇妙なヒーローですが、それが後半でめちゃくちゃかっこよくなるのですから、ギャップに胸を突かれてしまいます。マジか、ってなります。
ヒロインもヒロインでかわいいのですが、一本気な考え方をしているせいかもどかしく感じますが、それでこそ物語のキーである「女装」が際立つのかな。上手いな。
あと、個人的には後半で活躍してくれるお付きのメイドが好きでした。色々と秘密持ちな彼女ですが、ヒロインのアリアーヌを誰よりも想って行動してくれる様は美しい主従愛というか、友情というか、そういうものを感じさせられました。