【感想・ネタバレ】金の小鳥の啼く夜はのレビュー

あらすじ

名家である高塚家の双子の兄として生まれ、逞しい体躯に端正な顔立ちを持つ英彬。しかしオペラ歌手としての才能を開花させようと留学した先で、不審な火事にみまわれた英彬は左半身にひどい火傷を負い、夢を諦めて帰国することに。火傷の痕を革の仮面で隠し生活をしているものの、外に出るたびに人々の好奇な視線に晒されて、日々苛立ちながら暮らしていた。そんなある日、高塚家の持ち物である劇場で働いていた盲目の少年・雪乃と出会う。ハーフであり天使のような容貌とやさしく素直な性格の雪乃に英彬は癒され、逢瀬を重ねるようになる。英彬は雪乃に歌の才能を見いだし、自分の名前や立場を知られないよう教育をほどこしていくが、いつしか二人は惹かれあうようになり――。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

半身に重度の火傷を負い排他的に生きる男と、高熱のために視力を失い耳と心で物を見る少年のお話し。

スパダリ×不憫受け…になるのかな?
もっと言えばあしながおじさん的なお話しでしょうか。
受の目が見えないことで、攻は視線を気にすることもなく、受も攻の本当の姿を感じ取ることができ、まさに唯一無二の出会いだったんだな、と思いました。
お互いに周りから疎まれたり敬遠されたりしてきたため、辛さや苦しみを理解し合いながら寄り添います。歌を通じて少しずつ心を通わせ合い惹かれ合っていく情景は、時代モノという背景も相まって、優雅でさえあります。

なので他の方もレビューで言われてますが、この作品は精神的な繋がりがとても大きいので、2人に身体の関係がなくても十分満足できるお話しでした……というか受は未成年^^;
感情の爆発といえばそれまでですが、唐突に身体の関係に流れたので少し違和感でした。

攻の弟がめちゃめちゃ良く出来た弟で、兄の辛さを思い、何も言わず見守り、時には手助けする姿勢には惚れ惚れしました。

番外編で2人が一緒に歌う姿は想像するだけでとても幸せな気持ちになれました(≧∀≦)

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2021年04月18日

Posted by ブクログ

展開がすごくわかりやすいけど、それがいい。オペラ座の怪人がモデルになってると聞いたので、当て馬的な存在がでるかと思いきやそれはなく、どこか安心したまま読み進めることができた。若干の物足りなさは感じるものの、ひたむきな受や顔に傷を負った足長おじさんな攻などの、やわらかくあたたかい世界が好きな人にはたまらないはず。かわいさんと同じく、私もどうしてクリスティーヌが怪人を選ばなかったのかわからない派なので、怪人が幸せになるストーリーとして楽しめた部分もあったのかもしれない。

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2017年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★3.5。設定は素晴らしいけど、出会いからトントン拍子に進み過ぎて…もっと複雑な心情とか盛ってくれたら良かった。
火傷を負ったオペラ歌手×劇場で下働きする盲目の少年。

時は大正。火傷が原因で舞台に立てなくなった攻め。皮製の仮面で覆っているけど、顔の左半分が二目とも見れない状態で片耳も無い。BLでここまで容赦ないのも稀です…。

そして攻めの歌声に惹かれて純粋に慕っていく盲目のハーフ少年。攻めは自分の正体を云わず、受けに歌を教えたり、足長おじさん的に支援したり。

醜い火傷の化け物と呼ばれていると受けに知られることを怖がる攻めが切なかった。

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2015年11月22日

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