あらすじ
太一、哲哉、湯布院の仲良しトリオも
ついに中学二年生!太一と湯布院は
園芸部で日々植物を育てる爽やか(?)な
青春を満喫中☆憧れの山代さんとも
同じクラスになれて、恋のさや当ても加速中!?
青春スクールデイズ4コマ第2巻♪
★単行本カバー下イラスト収録★
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
こう言っちゃうと、神仙寺先生に申し訳ないが、(2)が出てくれてホッとした
そんな(2)を読んで、まず思ったのが、話の進むペースが思ったより早くないか、ってコト。一年間を一冊で描いている
まぁ、これは前作の『天使のおしゃべり』が、実にスローペースで進んでいたから、余計にそう思うんだろう。作中で、キャラたちがしているメタ発言にもあるが、8年間も赤ん坊をやってたもんなァ
あくまで、漫画読み、神仙寺先生のファンとしての印象だが、先生はあえて、『天使のおしゃべり』と違ったペースで描く事を意識しているんじゃないだろうか
実際に、お母さんとして子供を育てている経験を漫画に活かせる強みが、神仙寺先生にはある。なので、ちょっとした変化の兆しも嬉しい赤ん坊を主人公にしていた『天使のおしゃべり』は、その成長を、ゆっくりと描いたんだろう
一方で、精神的な変化が一瞬に凝縮される中学生の日常が描かれている、この『堕天使の事情』は、トントンとテンポを良くすることで、それを顕著にさせているんじゃないだろうか?
もちろん、これは個人的な見解であり、神仙寺先生の意図と異なっている可能性の方が高い。ただ、こういう推察が出来る作品が読めるってことが、漫画読みとしちゃ嬉しい、そういうことだ
自分の経験を元に考えての意見だが、中学二年生ってのは、最も、精神的な成長し、その変化の幅が今後の生き方の基盤になると言っても過言じゃないと思う
そう感じる理由は、ざっくり言うと、挟まれているからだ、一年生と三年生に。一年生の世話をし、三年生にはまだ世話になるのが、二年生。その板挟みの時間が、自分を見つめ直し、対話し、知る機会を与えてくれるのだ
作中で、太一らも、いつも通り、ドタバタ騒ぎながらも、後輩、友人、先輩と触れあう事で、己に何が出来るのか、出来ないのか、を把握している。そして、その気付きが、これから何をしたいのか、を考えさせている
男同士の友情は壊れる気配がなく、それは何よりだが、どうやら、男の子と女の子、その差は徐々にだけど生じだし、繋がっていた感情の色も変わり始めている。そんなやりとりを見ていると、アオハルしてるなぁ、そんな感慨深さが滲んでくる・・・もう、オッサンなんかなぁ、私
やっと、太一の鋼の心臓が感じ始めた痛みは尊重したいが、個人的にゃ、やっぱ、今日子ちゃんを応援したいな。ただ、もうちょい、分かりやすいっつーか、ストレートな表現をしない事にゃ、天然ジゴロらしく、鈍感な太一には、その想いは伝わらんし、土俵にすら上がれないぞ?
最上級生となる彼らに襲い掛かる試練、数は多く、一つ一つが手強かろう。けど、一人では負けそうになってしまっても、頼りになる仲間が近くにいれば、倒れようが、転ぼうが、吹っ飛ばされようが、何度だって挑むやる気が湧いてくる。支え合える友達は、中学生時代に出来るかもな
どの回も、中学生らの元気に目を焼かれそうになる。その中でも、特に印象的だったのは、第7話「園芸戦隊ファーマージャー」だ。太一のカッコ良さとダメなとこが両方とも入っているって凄いな
この台詞を引用に選んだのは、真理を突いているな、と思ったので。学校の勉強が出来るってのも、学生にとっちゃ大事だろうが、こういう、頭の良さもしっかり磨かないと、社会に出てから困るぞ。熟考するのも必要だが、時には完結に判断した方が、結果オーライになる時だってあるんだから