【感想・ネタバレ】家系図カッターのレビュー

あらすじ

4歳まで難聴を気づかれないほどの崩壊家庭。大人を欺き世の中を冷めた目で見ていた増田少年がつかんだ小さな小さな光。現在はカワイイ文化の発信者として世界的活動を続ける著者が、破滅的半生を赤裸々に明かす!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

きゃりーぱみゅぱみゅのアートデレクションで知った、増田セバスチャンさんの自伝。かなり衝撃的でした。カワイイは弱いものから強いものへのカウンターであるということに腑に落ちた思いです。年甲斐がなくてもいい、カラフルでキッチュ、鳥肌が立つほどポップで原色の世界にとどまっていたい。カワイイカルチャーを知るというより増田セバスチャンさんのファン向けの本かもしれません。私は胸が熱くなりました。

0
2018年12月25日

Posted by ブクログ

良いものには理由がある。
タイトルにも、作っているものにも、全てに意思がある。

(以下抜粋)
○それは、嘘をついたり誤魔化したりする大人に対して、子供っぽいモチーフをつけることによって、汚い大人になってやるかという、アンチテーゼを表しているのだ。(P.287)
○「だって、面白いじゃん。それ以上、以下でもない。なんで、それじゃダメなの?」
それじゃダメなんだ!コチコチの頭で出来た、この世界のイニシアチヴを握っている旧世代には、「感覚」だけでは通じない。彼らのテリトリーで戦う必要があるのだ・・・。(P.289)

0
2017年12月21日

Posted by ブクログ

 現代アートだなぁ。
 増田セバスチャンというアーティストのノンフィクションなのだが、なぜここまで身を削るのかと緊張する。
 しかしながら、己のトラウマが代償行為で解決すると思っていると、誰かにそのトラウマを引き継いでしまう。負の遺産のスパイラルになるのだろうな、と感じる。
 ただ、子孫を残さないとしても、本人の生き方で他者に引き継がれるものがあるわけで、アーティストは自覚的ではないと怖いものなんだな、と思った。

 あと、文庫版のあとがきに、元々の本を出した後、離れていった人がいるというけれども、当たり前である。血を吐くような本。

0
2016年05月24日

「エッセイ・紀行」ランキング