【感想・ネタバレ】ことばおてだまジャグリングのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

5552さんのレビューから興味を持ってお取り寄せ
言葉でこんなに楽しめるなんて驚きです。和田ラジヲさんのシュールな気の抜けた4コマ漫画が最高に面白くて何度も読んじゃいます。
まず辞書で孫引きいろいろしていくことばの水切りは今すぐできそう。本を持ってなくてもネットでもできる。『終わりそうで終わらない。(略)これがこのゲームの飽きない理由だ。言葉って本当に海だなあ。そこが見えそうで決して見えない』『ゲームの本質は「ルール」にある』確かに!ちょっとやってみたら小一時間潰せる。
回文はむしろ数学の定理とか公式といったものに近くて『隠されたものを発掘する』ことらしい。『逆算に逆算を重ねて、きれいな日本語にハマる言葉をうまく探し当てる』気の遠くなる作業だけどうまくいったときの嬉しさは数十倍になりそう。回文投稿サイトがあるらしい。
好きな回文 
気温は地獄、五時半起き
断裂した記憶。やはり早く起きた。失恋だ。
ことばの解体アナグラムも頭の中がぐちゃぐちゃになりそうなくらい高度な技術が必要。
石川啄木の歌の解体後の文はお見事。釧路に住んでいたエピソードも取り入れるなんて。
私の名前のアナグラムを熟考しまして、「珈琲屋ローマ」になりました。珈琲飲めませんが。
難易度最高級パングラムは、バカリズムさんの作品を一度見たことがあって驚愕したが、こんなに他にも作品があったなんて。
早口言葉は、『蛇腹じゃ邪魔だしマハラジャじゃやっぱ邪魔だ』が言えません。
しりとりの『ル』攻撃はウケてしまった。その手があったか。
文字の配置を入れ替えるスプーナリズムは簡単で楽しめる。ちょっとした変化でこんなに無意味なことばになるなんて。ハマればハマるほど感性が小学生へと退化するらしい。
母音で集めた言葉の集団を見て感動したリポグラム。aグループは和語が入ってやわらかムード。しっかりお口を開けて発音しようと思った。
個別に考えた五音と七音の組み合わせをする短歌ゲーム、偶然生じた組み合わせに笑ってしまいそう。今度友と集う食事会で提案しようかな。
『短歌を作っていると、自分でも予想していなかったかたちに言葉が自立していく瞬間』があるからハマるという。納得。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

辞書遊びから始まり、回文や高度なシリトリ、その他言葉遊びとそのテクニックがこれでもかと突きつけられてくる。その言葉遊びひとつひとつに名前がついていたとは。その世界では有名なのかしれないが、新鮮な驚き。
アナグラム、パングラム、リポグラム(特定の文字を使わないで叙述すること。NGワード/NG語を含まない)、アクロスティック(折句)、スプーナリズム(文字の入れ替え)

テクニックとして分析を加えているが、やはりチャレンジ(創作)して、ストックしているのが面白い。ストックするにはやはり没になった作品もあるんだろう。

作詞家もそうだというが、韻を踏む語をストックしたり、言葉の傾向を分析、準備したうえで、感性と組み合わせて作品が出来上がっていると思うと、ひらひらと詩が出来上がっていくような浅はかな印象を本書で打ち破られたような気がする...

以下引用
言葉遊びでもっとも気持ちいいのは、自分の発想力の外側から言葉がひきだされてくる瞬間だ。

「頭文字を揃える」などのようなルールは「縛り」ではない。「束縛」ではない。むしろ、秘められていた真の力を開放するためのブースターなのだ。

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2017年05月06日

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