あらすじ
資本主義をもうやめてみたら……。経済成長と物質的豊かさ、世界での地位を追求してきた戦後の日本は、なぜ、こんな奇妙な社会になったのか。「“価格破壊”と“消費者絶対主義”の大罪」「地方創生で失われるもの」「朝日新聞の歪んだ戦後認識」「トマ・ピケティと福沢諭吉が示す禍福」「ITと金融がもたらす人間破壊」……稀代の思想家が、日々のニュースの本質を鋭く衝き、資本主義の限界と醜態を、次々と浮かび上がらせる。
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Posted by ブクログ
経済学、哲学、社会学などの見地から今の日本、世界の情勢を切ります。
ピケティなど最新のワードも登場します。
結局、経済成長は、第二次世界大戦の復興、ということにしが過ぎず、その30年を除いて一貫して資本は増殖し続け、格差は広がっている、とします。
経済税調をもたらすような新しく斬新なイノベーションはもう望むべくもない。
グーグルやFacebookは新しい価値を提供したが雇用という意味ではほとんど貢献していない。
今、技術が向かっている先は「我慢しなくてもよい世界」。そこがいくら開拓されても付加価値はなかなかついてこない。それができたから、といってそのあとの世界が成長し続けられるような力強い革新ではない。
2020.8.18 再読
日本はいまだ成長神話にとらわれている。成長は必要か。
経済学はアメリカでは数学になってしまった。それは正しい姿だろうか。