あらすじ
出会い、片恋、成就、激情、エロス、裏切り、別れ、追慕……。古今東西の詩人は、愛の諸相をいかにうたってきたのか。詩人・小池昌代独自の鑑賞眼で厳選された39篇が、どこかに置き忘れた感情を呼び覚ます。恋愛中の人はもちろん、そうでない人、ふだん詩になじみのない人にこそ読んでほしいアンソロジー。詩人略歴付き。
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Posted by ブクログ
『通勤電車で読む詩集』の続編です。
編者の小池さんは、「はしがきにかえて」で、
「恋するひとは狂気のひとだ。彼らの目は中心を失い虹色になって輝いている。うらやましいがおそろしい。それはもはや、尋常な状態ではないのだから。恋は事件でなく、事故なのだと思う。そんな彼らに恋歌のアンソロジーを薦めてみたところで、読んでいる場合じゃないかもしれない。では恋歌を読むのは誰か。今日も明日も、一見恋とは程遠い現実のなかで、汚れにまみれながら生きている、わたしたちではなかろうか。(中略)
これって恋愛詩?と思われるような作品も、ここにはさりげなく、混ぜてある。でもそれが、わたしの願う恋の姿だ。恋うとは遠いものに橋を渡すこと、そうだとしたら、詩のことばはみんな恋を生きている」と語られています。
前編と同じくすべての詩に小池さんの解説付きです。
私が好きだったものを挙げると
「一目惚れ」ヴィスワヴァ・シンボルスカ
なんて素敵な詩!と思いました。
「報告」宮沢賢治
たった2行ですが、確かにりんとした風景です。
「樹下の二人」高村光太郎
あまりにも有名な詩ですね。
素晴らしいと思います。
「夜のくちびる」大手拓次
「未来」谷川俊太郎
佐野洋子さんに宛てられた詩ですね。
「プレゼント」三角みづ紀
三角みづ紀さんの作品は何作か読みましたが、私もこれに一番惹かれました。
「夢」茨木のり子
「プレゼント」
(前略)
わたしたち
本当は
おらんひとなのかもしれんけど
それでも
このひとが大好きだ
その事実にこころを殴られ
わたしは
不覚にも
泣いてしまう