あらすじ
■嫌になるほど圧倒的なアメリカのイノベーション。
でも、虚心坦懐にその歴史に学べば、対抗策が見えてくる!
世界を席巻した「メイド・イン・ジャパン」。
あの圧倒的な存在感は完全に消えてなくなり、
モノ造りは新興諸国に、ネットの世界はアマゾンやグーグルを擁する
アメリカに、完全に押さえられてしまいました。
おいしいところは諸外国に奪われ、「メーカー」として、
ニッチな市場で生きていくしかないのか?
いや、そんなことはありません。
まだ世界に出て行くことはできます。
その構想を示すのが、本書です。
■IoTとも、インダストリー4.0とも違う、
次世代のコンセプトで 本当の日米逆転に挑む!
インターネットの世界では、ボトルネックは
情報を「ひきあわせる」ことにありますが、それを
追求していくと、プライバシーという問題に突き当たります。
このプライバシーの問題を解消しつつ、
インテリジェント・ソサエティの構築に
貢献する1つの方法が、センサーネットです。
日本は、センサーをつくる技術は世界に誇るものがあります。
必要なのは、それをどうつなげ、システム化し、
プラットフォームにもっていくか、という構想力です。
インテリジェント・ソサエティの到来を迎え、IoTとも、インダストリー4.0とも
違う、日本独自の構想をどう打ち出していくか。
その大きなヒントが、本書にあります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
センサーネットとサービスが協調してエコシステムを作り上げていく、それらを説得力のある議論展開ですすめている。
そのポテンシャルが日本にあるということをおしえられた気がして、非常に勇気付けられた。というか、今しかそのタイミングがないというべきか。
Posted by ブクログ
三品先生はやはり読ませる。枝葉にも教訓が読めたりする。けど、この本題は本当に大丈夫なんだろうか。私の理解力が足りていないだけなのだとしたらよいのだけど…
Posted by ブクログ
センサーの時代が来るかも。ただ人が直接使うというより、間接的に無意識に関わるものなのであり、ある程度のインフラ費用がかかることを考えると爆発的な広がりは難しいようにも思う
Posted by ブクログ
三品先生の提唱するビジネスモデルと言うことで期待したのだが、あまりにありきたりな結論で拍子抜けした。
センサーをインターネットに接続しない必然性に疑問が残る。データの不正な改竄を防ぐためにプライベートネットワーク化するならまだ解る(それも技術的には対応可能だろうが)。が、センサーが集めた情報に個人情報を乗せないことは制度設計次第で可能だ。そもそも街角に置かれた近接センサーの信号に一体どんな個人情報があると言うのか?
もしGoogleなどの既存IT巨人の参入障壁がこれだけなら、非常に脆い計画と言わざるを得ない。
国の規制等でこの問題が解決されたとしても、次なる問題は誰がイニシアチブを取ってインフラ整備に投資するかだ。移動体通信会社ならやれそうな気もするが、彼らは囲い込み文化が強すぎて求心力に欠けると思われる。そうすると国がやるかと言う話になるが、過去の官製コンソーシアムの例から明らかなように、参加会社の利害が衝突して中途半端なものしかできない気がする。
とは言え、新しい事業を広い視点で構想する時の考え方が綺麗に整理されており、この手の仕事をしている人には一読の価値あり。