【感想・ネタバレ】バー・スクウェアの邂逅のレビュー

あらすじ

休みの前日は痛飲し、決まった店では飲まないことを信条にしている、大阪府警薬物対策課の刑事・三田。彼はある夜、酔っ払いに絡まれていたアリサと名乗る女を助けたことをきっかけに、バー『スクウェア』を訪れる。そこには謎めいたバーテンダー「名無しのリュウ」、店の常連で元ボクサーの実業家・宇多島がいた。三田は度々店を訪れるようになるが、やがて彼が追う薬物絡みの事件の陰にリュウたちが見え隠れするようになり……。『スクウェア』を舞台に繰り広げられる、友情と駆け引き。一癖ある男たちの活躍を鮮やかに描く、連作ミステリ第1弾。

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Posted by ブクログ

本作は、雑誌連載を“底”としながら単行本化、更に文庫化という経過を辿っている。或いはそういう“履歴”の作品には、こうした「短篇の連作」というような体裁がフィットするのかもしれない。
全編を通じた主な視点人物は刑事である三田という男だが、他の作中人物達を主要視点人物に据えた、少し笑える挿話も挟まっている。全編を通じて、少し大きな事件が動くというような感じになっている。
三田が<スクウェア>で出逢った人達との物語と、三田が所属する捜査班が追う事件の顛末とが、少しずつ交差しながら進む本編はなかなかに愉しい。少し夢中になってしまった。

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2017年03月16日

Posted by ブクログ

街は大阪。

デッドエンドストリートにそのバーはあった。

大阪府警薬物対策課の刑事、三田はひょんなことからそのバーを訪れ、バーの雰囲気、そして謎めいたバーテンダー、リュウや常連の元ボクサー、宇田島の持つ魅力にひかれはじめる。

しかし、薬物がらみの事件に二人の影が見え隠れして…。

6つの短編からなる連作モノ。

三田、リュウ、宇田島、三人の男の間に漂う友情っぽい感情。

さらに、薬物対策課の刑事たちも、なかなかに魅力的で、クセになりそうな物語である。

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2017年10月18日

Posted by ブクログ

ミステリーというよりもハードボイルド小説といったほうがいいかもしれない。主人公は麻薬課の刑事で、薬物使用や密売といった事件を追うが、そこにバー・スクウェアの謎のバーテンと元プロボクサーの男が暗躍する。
3人が出会うバー・スクウェアが物語の中心にあるものの、3人が協力して事件にあたるような話でもない。深くは関わらず、それでいて浅くない関係を築く、そんな男たちの話です。

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2016年04月11日

Posted by ブクログ

まさかの大阪が舞台の連作短編。
身近なミステリとはちょっと言い難い警察もの?
しかし、まさか、あのバナナホールが閉店してたとは、作者のあとがきで知った。
という訳で、下手に土地勘があるだけに、街の情景が行間に浮かぶように読めて面白かった。
大迫刑事のスピンオフのような話、最高ですね。

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2016年04月08日

Posted by ブクログ

福田和代による、大阪の小さなバーを舞台にした連作短編ミステリ。
謳い文句の様な男たちの話というより、ハードボイルド色が強めの刑事もので、よくある連作短編集だった。
しかし、多様な個性を持たせた登場人物たちは確かによかった。派手な設定や大袈裟なエピソードがあるわけではないが、読んでいてなんとなく呑まれるキャラクターが多く、その点は秀逸。
また、ストイックな面々に軽妙なキャラが混じり、彼視点の掌編を挟んでくるあたりも、魅力が立体的になって楽しい。
3+

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2016年04月03日

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