【感想・ネタバレ】風土のレビュー

あらすじ

関東大震災と第二次大戦の勃発という二つの運命的な9月1日にはさまれた16年間を背景に、画家の桂と、彼が片時も忘れ得なかった昔の恋人・三枝夫人とのゆき違った愛の行方を追う。日本という特殊な風土に育った芸術家の愛と生の悲劇を主題に、世界史の動乱のさ中で芸術家が味わねばならなかった苦悩を描き、人生の深淵にせまる野心作。10年を費やし、著者の文学的出発をなす長編。

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Posted by ブクログ

福永武彦は映画「風のかたみ」から入ったんですが、深く乾いた悲しみに包まれていてとても好きです。
この風土のあらすじをいまいち思い出せていないのですが、大学生の頃に恋をしあっていた男と女が、人の親になった時分に再会するという話。そこで新しい恋が始まるわけではなくて、ただ二人の視線は静かにむけられている
この話の中で、落ちていく太陽を見ながら母娘が会話するところがあって、うろ覚えなのだけれど、太陽は海に沈むんじゃなくて溶けてしまうのであって、まるで太陽が死んでしまうみたいねと言うところがある。それをよく覚えている。

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2009年10月04日

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