【感想・ネタバレ】アイデアの接着剤のレビュー

あらすじ

ヒット商品の裏には、時代の空気を表現した“デザイン”とそれを手がけたアートディレクターの“発想術”の存在がある。“ヒット”とは、常に対象を客観視し、アイデアとアイデアを結合させる創造的思考術から生まれるのである。NTTドコモ“iD”他数々のヒット商品・広告をプロデュースしたグッドデザインカンパニー代表のアートディレクター・水野学氏が、「アイデア」の広げ方とその実践術を説く。

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アイデアの接着剤
著:水野 学
出版社:朝日新聞出版

どうやったら、いいアイデアをかたちにすることができるか
本書はそれを語るものです

いいアイデアを生み出すことはありません
これからも、アイデアを生むといったことは、おそらくないと思います

アイデアのかけらを、くっつける、つまり、アイデアの接着剤になることです

イノベーションという言葉は、まったくゼロから何かを生み出すということではなく、すでにある意外なもの同士を結びつけ、新しい何かを作り出す意味だといいます

けっこう辛口なところがよかったです。

気になったのは以下です。

・すばらしいアイデアも、伝わらなくては意味がありません。
 人に伝える力、相手とかかわる力がなければ、どんな仕事もできません。

・人ときちんとかかわるには
 ①約束を守ること
 ②礼儀正しくあること
 ③自主性をもち、常に能動的であること

・徹底的に、人について考える、考えるとは、どういうこと
 ①疑うこと
 ②知ること
 ③伝えること

・お金については、ゼロか、100、そのどちらかだと思っています

・スムーズな仕事の秘訣は、客観性をもつこと
 自画自賛して酔いしれるのは、主観性だけの世界
 そんなちっぽけな自己満足は、仕事とはいえないしろものだ

・仕事とは、客観と主観の間をいったりきたりすること

・自分の世界を広げられないのはなぜ
 ①一歩踏み出す勇気がない
 ②めんどくさがる
 ③決めつけること

・プロは、スランプなどと言い訳しません。スランプとは、客観性を持ち合わせていない人にだけ起きる

・目的地がわからないまま、歩き出してはいけない
 ①目的を理解すること
 ②目的地にいる人を意識すること
 ③目的地にいる人を、さらに具体化すること

・目的地をきちんと定め、そこから逆算して、たどりつくためのわかりやすい地図を描く
 ①コンセプトととは、迷わず目的地にたどりつくための地図です
 ②そして、単純で分かりやすい地図がベストです

・すごい人はもっと上のレベルで仕事をしている
 それは大義をもって仕事をしていること
 目的なしに、大義だけあげていても成立しません
 大義があれば、進むべき道がやがてわかってくる、大義とは、志のことです

・成功を一方向だけでなく、多方向から見てみる

・義務を果たすとは、自分がやるべきことに、きちんと向き合い、達成すること

・できるだけテーマの幅を広げ、より多くのアイデアのかけらを集めておく
 ハッとしたら、なんでもかんでも貯めておく いわば、ひらめき貯金

・アイデアより、完成度を優先させる、これはプロとしての仕事をしていく上での、鉄則だと思います

・仕事と遊びのけじめをつけない、切羽つまって生み出したのは、「遊びと仕事を混ぜる」

・観察力を極めると、洞察力になる

・頭の中に何百個もの引き出しをもつ

・得意なことを失ったときが、成長のチャンス

・常に自分を更新し続けること

・継続することが、何より大切です

・価値観を変えてくれるのは、いつも、「人」

目次

Prologue アイデアの接着剤

第1章 人と人

接着剤その1-コミュニケーション
接着剤その2-客観性と主観性のザッピング
接着剤その3-「大義」をもって仕事をする

第2章 知識と知識

接着剤その4-「知識+知識」のイノベーション
接着剤その5-「洞察力」を研げば「切り口」が変わる

第3章 ヒットのつくり方

接着剤その6-インプットの質を高める
接着剤その7-時代の「シズル」を嗅ぎ分ける

Epilogue 価値観を変えてくれるのは、いつも「人」

ISBN:9784023308565
判型:4-6
ページ数:184ページ
定価:1400円(本体)
2010年10月30日第1刷発行

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2025年12月12日

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天才クリエイターが神憑り的な発想を噴出して、ヒット商品が爆誕する。無から有を作り出してこそ真のオリジナリティである。そう思っている人は必見の書籍第一弾。この手の本では、終始明快で説明がわかりやすく、一度も違和感を覚えることなく読み終えることができました。

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2014年11月14日

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デザインをこれから始めようとする人とか、今デザインを学んでいる人とか、デザインってなんだよという人とかが、教科書として、導入編として、読むといいかも。すごく優しいやわらかい言葉で書いてある本。おそらく、この業界にいる人はみんなやっている手法で、目新しさはないけれど、改めて言葉にして、整理整頓されたようなすっきり感。

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2013年05月20日

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リスペクトしている水野学さんの書籍。
心にちゃんと伝わる本。
しっかり腑に落ちるし、実践してみようと思える内容。
文章までデザインされたんだなと感心しました。

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2012年10月18日

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水野学さんの本。
一番心に残ったのは
「センスの成長は25歳でとまる。常に自分を更新し続けることが大事。」ということ。
あとはデザインに関すること、仕事の進め方に活かせるようなこと。

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2012年08月01日

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好き嫌いにこだわらず、いろんなものを見て体験したくなる。
そんな気持ちになれる本でした。
デザインを頼んでくるお客さんの向こう側に、本当のお客さんがいるのだ!ってことは頭では分かっていても、なかなか実現できないもの。
クライアントの満足を超えた、本当にいいデザインを生み出そうって情熱が文章から伝わってくる。
デザインする、って人に優しいものづくりをする、ってことなんだよねぇ。

アイデアの引き出し、もっと増やしていかなきゃ!

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2012年05月06日

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イノベーションはしばしば「(技術)革新」と訳されるが、
この言葉は本来、単に全く新しいものを生み出すという意味を表しているわけではない。
今まであったもの同士をくっつけ(新結合)、今までになかったもの生み出すこと意味する。
アイディアの接着剤とはまさに、新結合に必要なものである。
著者はこの点をよく理解していると感じた。

また、この本の著者は素晴らしいアイディアを世の中に出してきた人だが、
そのアイディアを作り出す過程は至ってシンプルであり、
決して突飛なことをしているわけではないことがよくわかった。
読んでいて身の回りのことをもっとよくみようと、
わくわくとした気持ちになる楽しい本だった。

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2012年04月21日

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1.水野さんの本は自分にはない視点で書かれているので、今後の自分の仕事に新しい発想をもたらしたいと思った。
読書をするものの、情報を得て終わるだけなので意味がない日々を過ごしており、焦りを感じていた。

2.アイデアに新しいモノは存在せず、既存のモノを組み合わせたものがイノベーションとして世に生み出される。そのためには常にアイデアを記録しておき、それらを組み合わせる鍛錬をしていかなくてはならない。ということが本書の大きな目的となってます。
筆者は「考える=知る×伝える×疑う」で表すことができ、これがアイデアを繋ぐための方法だと述べています。まずは「なぜ?」「どうして?」を持って日常を見渡してみることから始め、これを続けることでアイデアが生み出されると述べています。

3.まず、51:49の視点で物事を見るということができてない自分がいました。パンフレットや新聞に載ってるデータを鵜呑みにして、「疑う」部分が欠けていたため、考えてるようで考えてないことに気づきました。大学時代の担当教授に言われた「なんでがあるから進歩がある」という言葉を思い出しました。
これを機に情報を得たら、「疑う・関連させる・整理する・答えを出す」という自分の流れを意識して分析していきたいと思います。

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2019年12月14日

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以下印象に残ったキーワード。
・主観と客観を行き来する。
・大義と目的
・コンセプトとは、目的まで行き着くための地図。
・義務を果たすとは、やるべきことをやること。
・やるべきことは自分で決める。
・デザインの目的は「よく見せること」ではなく「よくすること」

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2019年08月04日

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印象に残ったこと。
・自分の判断や思っていることは、51:49。素直でいることが大切。
・仕事には大義を持つこと
・ひらめきを貯金しておくこと
・マーケティングは、仮説の説得材料。なぜ、どうして?が、基本。
・頭の引き出しをたくさん持つこと。興味がないことでも。仕事なら仕方ないかというスタンスで。
・気の合わない人こそ面白い
・25歳で、センスは決まる。だから、常に新しいことを取り入れる。服も流行っているものを取り入れる。
・飽き性は好奇心旺盛だ

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2014年05月21日

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分かり易くて、近い目線からの文体が馴染みやすいが、
一本芯のある思いも見え隠れして、
良心的な一冊。

グッドデザインカンパニーの仕事が素敵に見えるのは、
背伸びし過ぎていないからだと思った。

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2013年06月18日

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アイデアを生むなんてことはこの先もない、アイデアのかけらとかけらを拾い集め、ぴったりあうものをくっつける。納得です。

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2013年02月24日

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買った動機はラーメンズファンだからですが、思っていた以上に読んで楽しめました。私は、所謂ビジネス関連書籍って、そもそもの筆者の発想が変に前向きな感じが気持ち悪くて好きじゃないのですが、これは贔屓目抜きでもそういう違和感がなく、水野さんが楽しいことを本気でやってきた、という読後感がさわやかでした。ラーメンズ関連の話題もあるのがファンには嬉しいです。

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2012年07月14日

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分野は違えど、0から1を創るという同じクリエイティブを仕事にしているということで、頷ける部分や参考になる部分がたくさんあった。学んだことは以下。
アイディアを思いつかないのはセンスがないのではなく、知識が足りない。だから幅広い知識を身につけることが大切なんだけど、知識を知識と思っていてもなかなか身につけられない。普段の生活で触れるもの全てが知識につながる。

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2012年06月03日

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グッドデザインカンパニーの水野さんの本。新しいデザインや考え方は、全く無からできるのではなく、すでにあるものをいかにとらえ直すか?組み合わせるか?という考え方は、普通な自分には勇気づけられる内容。佐藤かしわさんも同じように言ってた気がするので、どんだけ自分なりにつかみ直せるか、そのための努力を惜しまないかが、センスのありなしを決めるのかも。

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2011年08月17日

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NTTドコモの「iD」など様々な商品や航行区をプロデュースした筆者が、仕事の発想術をまとめた本。タイトルにも書かれているように、アイデアとアイデアをつなげるという方向性のもと、「人と人」「客観性と主観性」「大義を持って仕事する」「知識+知識のイノベーション」「洞察力を磨く」「インプットの質を高める」「時代のシズルを嗅ぎ分ける」などのテーマについて書かれています。自らの経験と絡めながら、様々な具体的な方法を述べています。(2011.7.10)

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2011年07月18日

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いい意味で裏切られる本。かけらを組み合わせるとアイデアになるという話だけど、仕事のスタンス~考え方も参考になるね!

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2011年03月04日

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ネタバレ

さくっと読める。デザイナーであろうとなかろうと仕事をする上で大切なことは変わらない。意識や考え方の違いやね。

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2012年02月19日

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アイデアの切れ端を組み合わせることがイノベーションへとつながる。やはり日頃からテーマを持って、アイデアの切れ端や欠片をどんどんインプットしていく。そこから違和感のあるものやしっくりくるものをどんどん組み合わせていく。理性と感情、主観と客観を行き来するなどの良くあるテーマも、巷間溢れるコンサル本とはまた違った角度からなるほどと思わせてくれる。
(商品力(本体+コンセプト+ブランド力)+シズル感)×時代性)=ヒットの法則

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2010年12月04日

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Good design company の水野学氏によるデザイン論。彼の語り口は押し付けがましくなく、理論的で好感が持てる。アイデアというものは降って湧いてくるものではなく、既存の様々なものをくっつけたもの。従って、いかに普段からアイデアの素に気付いて収集しておけるかが重要である。その方法などきめ細かく誠実に語られている。勉強になる。

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2010年11月27日

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デザインを学ぶ美大生ですが、これはどちらかというと社会人向けの本かなと感じました。社会に出た上での人との関わり方とかの成分が強め。
タイトルの通り日常の中の細かい要素をメモっておく、ネタを貯金するということの重要さを知りました。
個人的にはプロジェクトや製品を擬人化して考えるという話がとても使えそうで勉強になりました。
社会人になって仕事をする前にもう一度読みたいと思う本でした。
メモ込みで1時間10分くらいで読めました。

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2020年10月08日

Posted by ブクログ

 コミュニケーション
 客観性と主観性  左脳と右脳 理論と感覚
 大義 
 知識+知識
 「洞察力」を研けば「切り口」が変わる
 インプットの質を高める
 時代の「シズル」を嗅ぎわける
 
 

 ピシーッとくっつく接着剤になるか、カチカチに固まった使いようもない接着剤になるかやっぱりその境目は才能にあるような気がする。
 
 遊びを仕事に仕事を遊びにうまく利用している人がすべてがすべてアイデア持ちとは限らず、またその逆も然り、うまく仕事をこなせてこそ、この人の様に人に発表できる。結果がすべての世の中だから恐ろしい。そして周辺の人に愛されることも大切だ。

 天才の領域、人は自らの幼児期の記憶。絵に描けるだろうか。おそらくおおかたの人間は無理だろう。その力がいかに大切かというのも理解した。

 そして、真の成功者は己におごらず人を称え人を育てる人間だと思う。その中で人は才能を生み出していくのだろう。それがアイデアと変わるとき、先行きの光が見えてくることだろう。

 知識はセンスを生まない。無論知識は絶対条件必要だが知識でセンスは生まれないだろう。この違いが何か、このちょっとした違いがアイデアを生み出すヒントになる。

 世界を広げない三大要因の毒 30秒キャンペーンCM
 YouTubeにあるの、なければ作ってください。
 大塚製薬 ポカリスエット 発売五年まで何もしてこなかったのか?
 
 マスに訴える方法
  パワーゲーム
  スーパーポップ
  スタンダード×時代性 信頼

 どんなに人気が出ても、爆発的に売れても、結果として人類のためにいい影響をおよぼさないものは、失敗だと感じています。  78

 デザインの目的は、その商品を「よく見せること」ではないという点です。  85

 僕はプレゼンをする場合、なぜ、そのデザインがいいのかを、必ず言葉で説明できるように用意しています  101

 
 

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2014年09月17日

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アイデアとは既存にあるものの組合せ。
良質なアイデアを生み出すためには、情報の質より量が左右する。
日常にあること、社会で起こっていることに対して、いかにアンテナを張り巡らせて
情報を受け止められるかが第一歩。そしてまずはそれをメモし、自分の中に蓄えること。感受性が高いと言われている人はこれができているのかな?
ただこの新結合させるための必須のプロセスは訓練して培っていけるもの。

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2014年01月06日

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グッドデザインカンパニー水野さんのアイデア本。
水野さんってこんな人なんだなあ。
って、リアルな彼の人となりを知りたい、という人にはいいかも。
こんな風に考えて仕事してるんだ〜とか、
こんな人と仲良いんだ〜とか、昔こんなことやってたんだ〜とか。
ただ、アイデアの生み出し方については、
フムフムと納得して読めるものばかりだけど、
それほどハッとさせられることもなかったかなあという感じ。
アイデアを育てるときは、イメージを固定させないように
ヴィジュアルではなく言葉で考えるという話や、
大義をもって仕事をするという話、
パソコンに向かうのは一日三時間という話(有名だけど)
あたりが面白かったです。

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2011年07月27日

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グッドデザインカンパニー代表の水野学さんの本。社会人2年目の頃、東京のフリーで活躍されている方から、「このデザイナーは優秀だ」と紹介してくださった方のお名前。アイデアがどうというよりもこの人の考え方に触れてみたかった。

仕事の仕方とか心得とか、アイデアの話だけでなくとも
広告代理店として参考になるお話ばかり。

自分の仕事の大儀だとかそういったものをしっかりと見据えているデザイナーさんなんだなと思う。

是非、一度仕事でご一緒してみたい方なので、
未熟者の私は必死でがんばります!

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2011年05月14日

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ネタバレ

メモ。

●古代から今この一瞬に至るまでの、あらゆる人の、あらゆる「アイデアのかけら」が混沌として存在しているこの世界のほうが、僕たちの頭の中より、はるかに広大である、僕はそう感じているのです。小さな思考の枠に閉じこもって一人でうなっているより、世界に出かけていったほうが、はるかに確実に、ゴールに近づくことができます。だからこそ、アイデアを生むより宝探しをしたほうが、よりすばらしいものが出来上がると、僕は信じています。
●すべての物事を絶対視せず、「51:49」という前提で考えて、判断していく。
●仕事をするときは、「クライアントから注文を受けたアートディレクター」という肩書きはさっさと取り払い、「その会社の経営者」になったつもりで、どのようなクリエイティブがよいかを考えていきます。
●疑うとは、言葉を変えると、あらゆることに興味をもつことです。
●「思う」「悩む」という、自分の中に課題を内包しているやり方では、広がりは生まれません。自分の疑問をその世界に出し、人に興味をもってぶつかっていくことが、柔軟に考える方法だと思います。
●「俺って、いい仕事をしているな」そう思ったとたん、その仕事は直せなくなってしまい、もっとよくすることはできない。この意識を保ち続けることが、客観性を鍛える訓練になるのではないでしょうか。
●パソコンを使って作業する仕事、たとえば、企画書を作成する、レポートを書く、資料をまとめる、といった業務は、三時間で終わらせてしまうこと。残る五時間は三つの作業を行います。一つは、パソコンでかたちにする前に、考える時間。パソコンに向かうときは、頭の中ですでにできていることを、かたちにするだけ。もう一つは、できたものを検証する時間。そして最後は、切り替える時間。
●コンセプトとは、迷わず目的地にたどり着くための地図です。単純でわかりやすい地図がベスト。
●デザインの目的は「よく見せること」でなく、「よくすること」
●ひらめくのではなく、見つけ出す。見つけ出したアイデアのかけらとかけらを、接着してイノベーションとする。
●ヴィジュアルについてはまったくテーマは設けず、「ハッとしたら、なんでもかんでも貯めておく」という方式をとっています。いわば「ひらめき貯金」です。「ひらめき貯金」とはすなわち、街で何かに興味を抱いたら、使い道など考えずに、記憶もしくは記録しておくということです。
●アイデアより、完成度を優先させる。
●マーケティングでいいものがつくれるなら、世の中はとっくに、いいものだらけになっています。マーケティングは自分の仮説の説得材料として使うものであり、自分がそれに説得されては意味がありません。
●人の話を、「そうかな?」と、ちょっぴり否定しながら聞くのではなく、「そうだよな」と共感しながら聞けば、何かしら得るものがあります。すぐに腑に落ちなくても、理解しようとすれば、相手もいろいろ話してくれるので、理解できる点が見えてきます。何に対してもどっぷり感情移入してみる、これは共感力をつけるよい方法です。
●センスがある人はいるが、センスがない人はいない。これは僕の持論です。もし「自分にはセンスがない」と思っている人がいたら、ないのは知識です。
●インプットの醍醐味は、「これまでの自分が壊れること」にあります。
●時代性というエッセンスを的確にとらえるために、心がけていることがあります。一つは、常に自分を更新し続けること。

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2013年02月13日

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エジソン曰く、発明とは、「複数のアイデアを組み合わせること」
デザインディレクターの仕事を実施している水野さんのアイデアを生み出すための秘訣や考えをまとめた一冊。
著者は、NTTドコモクレジットサービス「iD」「DCMX」のブランディング、農林水産省ロゴ、アディダスキャンペーンアートディレクション、ルミネECサイト「iLUMINE」広告・TVCMクリエイティブディレクションなどを手掛けてきた。
平々凡々な自分にとっては、違う世界の人という感じがした。

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2011年04月09日

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アートディレクションとはアイデアのかけらとかけらをくっつける接着剤のようなものという面白い発想を軸に、グッドデザインカンパニーの水野学がどのような心構えで仕事に臨んでいるかをまとめた一冊。

デザインに携わる人でなくとも、得られるものはある。

主観と客観、信頼、役割、を大事にし、そもそもの目的とそれを目指す上での自分の役割を考える姿勢を見習いたい。

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2011年03月06日

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◎ 「自分の思う『正しいこと』は51%程度。残りの49%は間違っていること」とする → 柔軟な発想、予想外の発想ができる。(p26~27)

◎ 「オーガニックコットン」の定義 : 3年間、農薬や化学肥料を使っていない畑で栽培した綿花。移行期間のものを「プレオーガニックコットン」と呼んで買い取り、農家を支援する事業もあり。(p79〜80)

◎ 「マーケティングは、自分の仮説にぴたりとはまった時に、それを裏付けるための説得材料として使う」(p115)

◎ 「プロジェクトを台本化する」(p122〜123)
① プロジェクトにタイトルをつける
② 商品を擬人化し、キャラクター付けする
③ キャラクターが一番引き立つシナリオを考える

◎ 「雑誌でも、流行の『源流』を取り上げる役割のものと、源流から発信されている情報を広めていく役割のものがある」(p138〜141)
① ファッション系ならモード系のもの、文化的なものなら『家庭画報』など、先鋭的な媒体が取り上げる
② 一般のメジャー誌で取り上げられる
③ テレビの情報番組に出る(この段階に来ると、そろそろ流行にも翳りが見える)

◎ 「自分の感性が古びていくということを、自覚しておくべき」→「『新しいものを入れていこう』と意識」(p142)

◎ 礼状を習慣化する(p146)

◎ 「よい商品が、よい商品であると伝えること。『ほしい、買いたい」という本能をかきたてること。それが『シズル』の演出であり、僕達アートディレクターの仕事です」(p156)
(ex)中国福建省の名誉茶師が選び抜いた茶葉、健康によい → 中国っぽくデザイン

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2011年02月28日

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グッドデザインカンパニーの水野学さんの著書。

デザイナーだけではなく、ビジネスにおける企画に関する一つのアイデアの出し方が書かれています。
こういう仕事が出来る人がうらやましい!と思う反面、こういう人はごく一部の人だと思い知らされました。

ただ、考え方は誰でも出来るちょっとした日常生活に潜んでいること、それ以上にアイデアを仕事に活かす事がうまい人なんだなと思いました。

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2011年02月07日

「ビジネス・経済」ランキング