あらすじ
【第1回創元ファンタジイ新人賞選考委員特別賞受賞作】村はずれに一人住む少女リアノ。両親が相次いで亡くなり、兄も夢を追って家を出ていってしまった。そんな孤独な彼女のもとにある日やってきたのは、口をきく髑髏。図々しいことに髑髏はリアノに砂漠に連れていって欲しいと求めた。若く美しい娘としゃべる髑髏の奇妙な道行き。だが砂漠で待っていたのは、〈影王〉が統べる呪われた〈影の都〉。不老不死を望んで神の怒りにふれ、永遠に砂漠を彷徨う運命になったという伝説の都だった。捻れた運命の糸に搦め捕られるリアノ。〈影王〉とは何者か。/第1回創元ファンタジイ新人賞選考経過、選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
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Posted by ブクログ
評価はあまりのようだけど面白かった!
3.5くらい。
ファンタジーと思って読んで、少しSF的な?
いまいち納得いかないところも多かったけど(色々説明不足であったり、兄貴の件とかさ…)
情景描写の美しさとかよかったかな
しかし兄貴…兄貴に結構ページ割いてる割に報われなさすぎる
あと主人公の魔法とかも説明がちょい物足りない、最後書いてなかったと思うけど、なんで急に強くなったの?師匠やられてたから、師匠の魔力吸い取ったとか??
あと多分繰り返す輪廻(ともちょっと違うけど)の中で何度も恋して育まれたものがあったんだろうけど、そこ端折ってるから主人公とシドの関係がちょっと残念
まあそんなのも含めて、ファンタジーの世界を楽しめたかな
Posted by ブクログ
所々消化不良な感じがあるけど、まあ、受賞作で新人さんということでその辺りは仕方のないことかな、と。さらっと流されている設定と時間軸の入り混じり具合がちょっと説明不足で、途中で「???」となっている部分はあり。
ただ、もう、髑髏のキャラがとにかくよかった。これだけでキャラクターの勝利だよって思った。
Posted by ブクログ
以前から気になって本。色々視点が変わって読みにくいかと思ったけど、結局それぞれがどうなるのか気になって目が離せなかった。兄のガレルーンがかわいそう…
Posted by ブクログ
第1回創元ファンタジイ新人賞特別賞受賞作。
巻末の選評で三村美衣が「まさにこれぞファンタジイ」と述べているように、世界観も道具立ても人物造形もどれもがファンタジー小説の「王道」で、文章はいかにも若書きだが(形容表現の引き出しが少ない、心理描写の書き込み不足)、構成がしっかりしているため完成度は高い。ただし物語のたたみ方が綺麗事すぎて甘すぎる。この世界観と展開ならばもっとビターな結末の方が余韻が残ると思った。
Posted by ブクログ
しかけが良い。ただ前半で匂わせがないので(気づかなかったので)、そうなんだ、と思うに留まる。違和感を解消するカタルシスという風ではない。でも説明自体は分かりやすく、すらっと事情が飲み込めるのでストレスにはならない。
ギミックの解除部分は、じゃっかん「??」となる。なぜ過去にできなかったことができるようになったのか、よく分からなかった。
読みやすく、まとまりが良い。今後の作品で雰囲気が違うものが出てきたら読んでみたい。
Posted by ブクログ
本屋で偶然目についたので買った一冊。
感想としては…上下巻にしてもう少し深堀りして欲しい。
(と言えど「創元ファンタジイ新人賞」への応募作品だったので規定枚数しか書けなかったのだろうが)
ファンタジー小説に良くあるのは、細かい設定が作りこまれていること(e.g. どのような条件で魔法が発動するか、どういった素材を使えば魔具が作れるか、など)。
細かく作りこまれるほど、世界観ははっきりし、ファンタジー好きにはたまらないが、逆に違和感も生まれやすく、ファンタジー苦手の読者には伝わりにくい。
それを踏まえた上で、この小説は良くも悪くも細かすぎる設定がされていない。魔法自体あまり出てこない上、出てきても「便利な道具」ぐらいな認識しかされていない。
小説自体は架空世界の話であり、読者の想像に委ねられる要素が多いため「ファンタジーの世界観」ではある。だが、細かい設定欠けている(または表現しきれていない)ため、ファンタジー好きとしては少し物足りない印象を受けた。