【感想・ネタバレ】心ヲナクセ体ヲ残セのレビュー

あらすじ

殻を破りなさい。ジーン(遺伝子)の声に導かれ地上に生まれた私。たった1羽の渡り鳥として未知への旅が始まった。2本足(人間)の襲来、餌の調達、熱い恋心、交尾と共食い、卵の心配、そしてジーンとの別れ、即ち死――(「ジーンとともに」)。ほかに「主人公のいない場所」「渡鶴詩」「雀遺文」「アズマヤの情事」。野鳥愛好家として知られる著者が鳥と人間を同位置で観察し、生きものの心と体のありようを鋭敏に、ユーモラスに描き出した新機軸の傑作小説集。

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Posted by ブクログ

2012/10月
ジーンとともに、鳥の世界を不思議な目線で語る。梨木香歩さんの本で紹介されていた。
何の鳥だろうと想像しながら読んだが、にじとりとの幻の鳥あとがきでよんでビックリ。やはり不思議世界の住人だ

0
2012年10月20日

Posted by ブクログ

小鳥の眼から世界を理解するという、ストーリー。
ジーンは遺伝子です。


卵の殻を破って、この世に生まれてくるのも
ジーンの導きによって。
そしてひとりだちし、南へと渡る。
南の島で初めてオスと出会い、交尾する。
命を燃やす激しいひととき・・・

無事に卵をやどした小鳥は
やがてまた北へと飛んで、卵を生む場所を作りはじめる。
すべてのエネルギーを使い果たすそのときまで
ジーンは常によりそって一心同体だったのですが、
最後、小鳥が精魂尽き果てた瞬間、離れて行ってしまうのです。

ジーンの関心はもはや、次の命である卵に向かうんですよね。

それは小鳥も深く納得できることでした。
ジーンはずっと長いこと
そうやって、過去から未来へと命をつないでいくものなのだから。

0
2010年02月16日

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