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Posted by ブクログ
読みはじめは、あ、合わないな、と思った。
なんか癖のある文体だなと。
読み終わりは、いい本を読んだな、と思った。
文体も、なんだか癖のあるというよりクセになるというか。
本屋で表紙&タイトル買いした一冊でしたが、後半に行くにつれ引き込まれました。
予想よりファンタジー要素が多めです。
一人娘を持つ父親、年もほぼ一緒、という境遇が自分と重なり補正をかけてる可能性は高いですが、それを割り引いてもおもしろかったと思います。
生きること、親と子、変えられない過去、自分と他人、いろいろ考えさせられました。
ただ一点、最後のジルのお礼、あれは逆に辛くならないかなあ……
ちなみに偶然「一九八四年」の次に読んだので、愛情省一〇一号室の意味がわかって少し嬉しかった。
Posted by ブクログ
なんというかふわっとした話ではあったが、面白いかった。翻訳者の描写が詳細で作者何者?っていうところがとても気になった。言語学とか学んでたのかな。
でなにかもやっとする、と思ってたんだけど、ジルのキャラクターが面白いのでもっと素の状態を掘り下げて、主人公といろいろ絡ませて欲しかったというところだった。
まあ実際にはその人格の切替なんてなかったのかもしれないけど、その部分がラスト付近で曖昧になってしまった感じがする。
実はわたしはこうだったんだよー!!とサスペンス的な展開かとおもいきや、そうでもないなと若干肩透かしでふんわり包まれちゃったのが残念。
帯の煽りからして「心安らぐ」とか書いてあるんだけど、なんか作者が書きたかったとこそこなのかな?っていう疑問はある。
どうもパッケージとして違うジャンルにまとめられちゃった感じがしないでもない。
とまあ、読後感に多少のしこりはあるものの、作品としては普通に面白いのでおすすめ。