あらすじ
華族たちがゴシップで世間を賑わせている大正時代。女学校を出たばかりの真珠子はその美貌を見初められ、綾瀬成祐子爵と結婚した。だが、夫は彼女を着せ替え人形のようにしか扱わない。そんな彼女の前に、大陸浪人の天童壮介が現れる。天童は綾瀬から金を騙し取り、大陸での成功を企んでいた。彼の思惑を知りつつも、真珠子は天童の語る大陸への思いに惹かれていく。そして姑の死をきっかけに、彼女の運命が大きく動きだす。
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Posted by ブクログ
大正時代の女性の生き方を綴った物語。
栗本馨の小説の源泉がどこにあるのだろう。
長く潜伏する思い。
外的な要因と内的な要因が重なるとき、
新しい生き方が展開して行く。
子爵夫人という立場と、
人間としての思い。
運命が動き出したばかりなので続編が読みたい。
Posted by ブクログ
大正浪漫と銘打っているが、いったいどごがやねん。ただの人妻ポルノやないか。
お飾りの家族の若奥様だった貴婦人が、荒くれの成り上がり男に籠絡されていくお話。最後はハッピーエンドなんだけども、下男がゲスいせいで後味悪い。これが栗本薫節なのか。
ことば遣いや着物など大正らしさの演出はよく、しっかり資料の裏付けがあるところは評価したい。二度と読みたくはないが。