あらすじ
全米で大ヒットのベストセラーミステリ!
ニックは34歳、ニューヨークで雑誌のライターをしていたが、電子書籍の隆盛で仕事を失い、2年前に妻エイミーとともに故郷ミズーリ州の田舎町に帰ってきた。しかし、両親ともに高名な童話作家で、その人気児童文学シリーズのモデルでもあったニューヨーク育ちのエイミーにとって、この田舎町での生活は決して満足するものではなかった。
そんななか、結婚5周年の記念日にエイミーが突如謎の失踪を遂げる。家には争った形跡があり、確かなアリバイのないニックに容疑がかけられる。次々とニックに不利な事実が浮上するなか、彼はみずから妻探しを始めるが、その一方で何かを隠すかのように嘘を重ねるのだった……。
ニックの語る結婚生活と、交互に挿入されるエイミーの日記。夫婦双方の言い分からなるふたつの物語が重なるとき――。大胆な仕掛けと息苦しいほどの緻密さで描写される夫婦のリアルな愛憎劇、やがて浮かび上がる衝撃の真実とは――(2013年6月発表作品)。
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Posted by ブクログ
上巻の終わりを受けての展開。
そういう構図か!
サスペンスというよりイヤミス、しかも終始もやもやするやつ。
これはいずれに転んでもスッキリしないわーと思いながら読み進める。
ところどころ出る少々際どいもの言いは単なる卑猥さを通り越して愚かさに対する棘のよう。
わざとらしく唐突に、何でもないことのように過激な発言をすることで、余計に暗にそれに反応してしまう者をあざ笑っているみたい。
これじゃあ全方位皮肉で埋め尽くされていて救いないなーと思っていたが結末、意外でないにもかかわらず、もしかしてそれが言いたかった?と思えるほどシンプルな教訓を示す。
無条件の愛などない。
色々突っ込みたくなる気持ちや、いやこの経過を経てのこの結末はあり得ないという気持ちも大きいのだが、その真理一点においてのみ、この顛末を上回るなるほど感はあった。
次に読み始めた本に、家族の中でひとり特性の異なるエイミーが出て来ているという不思議な読書連鎖あるあるも興味深し。
Posted by ブクログ
後半は気になって一気読み。
わたしは妻が夫を上回るモンスターという前情報はあった上で読んでしまったけど、完全に何も知らない方が下巻更に驚けて楽しめたかも。
それにしてもこのカタルシスのないラストは…エンタメというより、しっかり夫婦の人間ドラマで着地した。
「人生」すぎて、どちらかが死刑になるよりずっと重い気持ちになった。この物語の地味バージョンが不幸な結婚だとするとぞっとする。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ怖かった!!
私も自分で性格悪いと思っているけど、それをも超える陰湿さを感じた(笑)
ニックの最終部での感情が意外。私の経験上では、男の人はそこまで単純じゃないと思ってた。
途中退屈な部分もあったけど、クライマックスは最後の数ページまでどうなるかわからなくて、ヒヤヒヤしながら読んだ。最後の数十ページまでは★3、最後の数十ページからは★5。
Posted by ブクログ
海外ミステリーの話をする際、『ゴーン・ガール』みたいな…という言葉をよく聞くので、いつかは読まなくては!とずっと思っていた。
それだけたくさんの人が読み、印象に残っているということ。マストリードってやつ。
なるほど!イヤミスの濃いやつ。確かに似た作品はいくつも浮かぶがこれは濃い。
サイコパス×サイコパス
いや、サイコパスとして鍛えられていく成長もの。
好みでした。ラストの形もよい。読めて良かった。
(エイミーが、ブラッドベリの感想を「面白いわ」で済ませたグレタのことを痛切に頭の中で批判する場面を思い出す笑)
Posted by ブクログ
予想外の展開でハラハラしました。こんなサイコが自分の周囲にいない事を願います。もしいたらまんまと嵌められて人生終了ですよ!ここまで完璧なサイコ女はいないにしても、ちょっとだけならこんな人いるよなぁ。最後は夫のダンが華麗に復讐して終わるものだと思ってたのに…なぜサイコ女の言いなりになっちゃうんやダン!!自分なら精神的に病んで発狂するよ。
Posted by ブクログ
下巻に入り、エミリーの素顔が自身の語りでも夫語り側に出てくるエミリーによる過去の被害者証言からも明らかになってくる。
これは、、、
自己愛が強い境界性パーソナリティ障害なのではないか。夫の気質もだいぶやばいと思っていたが、進んでみるとエミリーの思考や怨念のこわさったらない。
ところが、最終的におもしろいのは、
ハッピーエンドともいえずバッドエンドともいえないようなぶっ飛んだ2人の夫婦喧嘩みたいに仕舞われてしまった!?ような驚き。
愛があるかは全く違うけど、Mr.&Mrs.スミスという映画を思い出した。
学びや新しい気づきがある書ではないもののエンターテイメント的な驚きのちょいドロっと小説。
夫ニックについた弁護士の言葉で印象に残った部分を覚書。
「いまメディアは、法的環境の隅々にまで浸透している。インターネットやら、フェイスブックやら、ユーチューブのせいで、先入観のない陪審員などのぞむべかもない。白紙の状態など存在しない。法廷に入るまでに、裁判の行方は八、九割方決まってしまっている。」選挙同様、裁判も当然、数年前より世論操作の影響を受けやすく、陪審員や裁判官には一層の自立した思考が求められる。
Posted by ブクログ
米ドラマを見るような気持ちで読んでいくと、妻の失踪は妻の狂言だった…のところまでは予想出来るのですが、その妻のサイコっぷりがここまでだとは想像していなかったので実に実にイヤな読後でした。
救いは、夫のニックもそれなりにイヤな奴なので結末にそれほど心が痛まないところでしょうか。
しかし生まれてくる命のことを考えるとつらい…。
シーズン2でも書いてエミリーを何とかしてもらえまいか。いや、でももうこの夫妻には会いたくないです。
彼らに巻き込まれた人間の気持ちが実感できるほどうんざりします。
Posted by ブクログ
評判どうりな感じのラスト
私個人的にエイミーの気持ちが結構理解できる。
だけど好きじゃない!
以下ネタバレ含む。
上巻はエイミーの日記ばかりで
ダラダラと続くので
イマイチだったんだけど
だんだん読んでいくうちに
もしかしてエイミーが騙しているだけなんじゃないの?
とか思ってたら
なんと下巻では予想的中!
下巻からはテンポもでてきて面白くなった。
さあこれからニックが反撃
いまか今かとエイミーの本性を暴くのを
待っていたのに
あのラストはないよ~
なんで諦めちゃうのさぁ~
子どもだってニックの子とも限らないよ?
エイミーは本当に賢い女だよね。
まさにアメイジングエイミー
完全にほとんどの人を騙した。
最後の最後まで
デジーにしたことだって最低だわ
だけどあのラストをみせられると
なんだかどうしようもないおバカな2人にみえなくもない 笑
なんだかんだ結局一緒にいるなんて
SM気質があるのか?
お騒がせセレブじゃないんだから!
1番可哀想なのはデジーでしょ
わたしの理想のような人だなーと読んでいて思った