あらすじ
鏡状門の発明により、世界中が数時間で繋がっている時代。東京駅の上空2200mに浮かぶ第11番ホームでは、三等駅員の少女T・Bが勤務しつつ遠い日の約束を信じ続けていた……。T・Bの相棒の狼犬“義経”の不在中に起きた事件を描く短篇と、貨物が乗客に変わるという型破りな状況に対処する中篇の2篇を収録。
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Posted by ブクログ
「θ」シリーズの二作目で、目次の章番号も引き継いでいます。
二章収録されていますが、両方とも印象に残る作品でした。
「本と機雷とコンピューターの流儀」はコンピュータ上の電子戦に関連したお話です。
情報系の人間としてはありふれた話題ですが、同時にとても面白いテーマです。
θ世界の人工知能の「強さ」、「人間臭さ」を素敵に思います。
「ツバクラメと幸せの王子様と夏の扉」の方は色々詰め込まれて語り尽くせませんが、
やはりスワロウテイルシリーズとの関連が印象深いです。
同一の世界線上ではなくともどこか通じている、
そういった作者の想像が垣間見えて嬉しくなります。
余談ですけど、静樹さんが将棋をやるのは
似合っているような似合っていないような面白さがあります。
ある意味で「本と機雷と~」から繋がった導入に見えますね。