あらすじ
エインズレイ王国の第二王女アイリーンが幼い頃に恋心を抱いた相手は、姉の婚約者ヴェンツェルだった。いつまでも捨てられなかった恋心は実ることもなく、ヴェンツェルは姉と結婚してしまう。初恋に破れたアイリーンは、戦場で敵味方問わず治癒活動をする「名を持たぬ聖女団」の一員として活動を始めるが、どこかの兵士に捕まり、傷付き臥せったひとりの青年を癒やせと言われ――!?
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Posted by ブクログ
「最後の王妃」の続編。
今作の主人公は「最後の王妃」のヒロインの娘。
前作を先に読んでおいた方がより楽しめる。
ストーリー展開が早く、とても読みやすい。
世界説明なども、いかにも説明してやる、というおしつけ感はなく、すぅっと文章が入ってくる。
ただ、どう見てもご都合主義としか思えない面もいくつかあるため、そこは残念なところ。
高所から飛び降りたら、それを受け止める人間と共に無傷とか、ありえない。しかもそういうシーンが二回もある(汗)。普通の人間ならば、大けがもの。
王女であるヒロインが、どうして簡単に一般人に養女に出されたのか不思議で、ずっともやもやしながら読み進めた。
その理由は、最後の方できちんと丁寧に説明されていたが、私はあまりすっきりしなかった。自分ならば、そんな理由で大切な娘を養女に出すことなど絶対にできないから。しかも王女という身分を外してまで娘を手放す必要もない気がする。
まあ、それを言ってしまうと、このお話はなりたたないのだけれども。
個人的には、ヒーローとヒロインがもう少し分かり合えるような部分が見たかった。
突然恋愛状態になったような感じ。
糖度不足だと感じたのは私だけだろうか。
次作に期待。