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Posted by ブクログ
とても良いお話でした。
ヒロインのミランダは母親が16歳のときに生まれ、その後、母が再婚した義父に邪魔者扱いされ、自分をあまりにも過小評価するようになりました。
誰からも必要とされない、取るに足らない存在だと思い込み、それがトラウマとなったのです。
そんな彼女は妊娠した挙げ句、恋人にも捨てられ、クリスマスの日に一人、孤独に雪山さまよっていました。遭難しかけたところ、ジェイクと名乗る誠実で優しい男性に助けられます。
それが二人の出会いでした。
ジェイクの正体は、実はミランダが派遣の助産師として働き始めた先の病院の産科医だったのですが、、、
医師で山岳救助隊の肩書きを持つ、素敵なイケメンとの出会いがミランダの孤独だった人生に一筋の光を投げかけます。
一体、ジェイクって、どれだけ出来た男性なんだと思わずにはいられないほど、女性にとっては理想を具現化したような男性ですね。
優れた知性を持ち、腕の良い医師でありながら驕ることなく患者からも慕われる、忍耐強く誠実で優しい。
ハーレは様々なパターンの物語りを読んできましたが、恐らく、彼はその中でも類を見ない素晴らしいヒーローだと思います。
ただ、敢えていえば、こんな素敵な理想を絵に描いたような男性が現実に存在するとは思えないのですが、、、
クリスマス、ミランダに起こった優しい奇跡は、ジェイクがもたらしたものでした。
きっとミランダが妊娠していた子供だけでなく、二人の間はたくさんの子供たちが生まれ、末永く幸せに暮らしたことでしょう。
「見捨てられた女神」よりは、まさに「クリスマスの夜のシンデレラ」のタイトルの方が似合いそうな現代のお伽話です。