【感想・ネタバレ】プロレスで〈自由〉になる方法のレビュー

あらすじ

プロレスに「開眼」した人生は明るい。
世代も組織も越えて君臨する男が辿り着いた、プロレスの奥義とは――。

猪木全盛期の新日本プロレスからキャリアをスタートし、前田日明のUWFに合流。藤原組からパンクラス旗揚げとMMA・総合格闘技ブームの先駆けを果たしながら、現在もなお、復活したプロレスブームの中心で縦横に活躍し、トップでありつづける稀有な男、鈴木みのる。
なぜ彼は、世代も団体も越え、一匹狼のレスラーとしてマット界に君臨することができるのか?
その秘訣をあますことなく解き明かす一冊!!
雑誌『KAMINOGE』の人気連載「鈴木みのるのふたり言」を再構成の上、大幅加筆!!

「人生に迷ったときは、鈴木みのるを見ればいい」
――ファンキー加藤(ミュージシャン)

<目次>
●はじめに
●第一章 リングの最前線から
●第二章 「強さ」をめぐって
●第三章 プロレス開眼
●第四章 レスラーの真の武器
●第五章 生きるための闘い
●おわりに

●レスラーたちの証言
棚橋弘至(新日本プロレス)
高木三四郎(DDTプロレスリング)

●特別対談
鈴木みのる×天龍源一郎
鈴木みのる×高山善廣

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【世界一性格の悪い男】【プロレス王】と様々な異名を持つ鈴木みのる。

アントニオ猪木全盛期の新日本プロレスでキャリアをスタートし、今もなお、フリーのプロレスラーとして世界中のプロレス団体で人々を魅了し続ける、そんな彼のレスラーとしての信念を垣間見ることができる本作。

この本のすごいところは、プロレスに全く興味のない人が読んでも、一人の人間が自身の仕事に対するときの意識や信念を貫き通す意志の強さ、そのために努力を惜しまない姿になにかしら学ぶものがあるということだ。

もはやヒールレスラーというスタイルで彼を捉えることはできず、鈴木みのるという確固たるスタイルをリングの上で体現している彼の言葉は、説得力があり、読んでいる人にやる気をあたえる。

けれど勘違いしてはいけないのは、彼は決して答えを読者に与えているわけではない。
痛みと感情が観客に伝わる試合をする中で、「答えはテメーで考えろ」と彼がよく口にするように、我々が、この一冊から答えを考えていくことが重要である。

読了後には、「オレたち鈴木軍、1番」と人差し指を立てたくなるのではないだろうか。

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Posted by ブクログ

世界一性格の悪い男ということになっているがレスラーとしての信念は確かなものだしプロとしての意識も高い。過去の己の若さ、未熟さをキチンと見つめた上で今、駆け抜けるための努力を惜しんでいない。パンクラスの頃を知っているとその振り幅は驚異的。プロレスに帰ってきて船木を越えた。この意識の高さをリングの上でしっかりと体現しているので説得力がありとてもやる気にさせる一冊だった。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

「強くなりたかった」「スターになりたかった」ーー。新日本プロレス、UWF、藤原組、パンクラス。強さを追求してプロレスから格闘技へ。死に場所ばかり求めていた男が、大怪我をしてリング思うように戦えなくなったとき思ったのは「やはりプロレスがやりたい」「スターになりたい」強い思いだった。挫折して、もがき苦しんで、掴んだ地位。鈴木みのるの試合には外れがない。それは、一試合一試合、「これでこれたら終わり」「どんなお客でも満足させて帰す」との、身体に染み付いた哲学から来るものだ。

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2016年06月03日

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