【感想・ネタバレ】久住くん、空気読めてますか？ 6巻のレビュー

もすこ

[ブクログ · ★★★★★]

個人的に、ＳＥから出ている漫画で、『ベルゼブブ嬢のお気に召すまま』の次にアニメ化するのは、この『久住くん、空気読めてますか？』じゃないだろうか、と個人的に予想している
ジャンルこそ微妙に違うにしろ、読み手をキュンキュンさせる恋愛漫画としての質は、『ベルゼブブ嬢のお気に召すまま』にだって負けちゃいない。なら、アニメ化して、更にファンを増やすべきじゃないだろうか
まぁ、主役がとことん無口だから、アニメ化は難しい気がする。できりゃ、久住の声は、石田彰さんにやってほしい。いや、いっそ、声優は『ペルソナ３』のメンバーで揃えて貰おうか
まぁ、それはさておき、恋愛ドラマとしての質は、ほんと、高い
青春や学生生活のイベントをしっかりと押さえ、それをちゃんと掘り下げてくれている
久住とえりか、若ちゃんの、舌に一瞬だけ感じるほろ苦さが、しゅわしゅわとした甘酸っぱさを強めている三角関係が、どんな形に変化してしまうのか、その展開でも読み手のハートを握って離さない
その一方で、榛名と市川さんの恋路も応援したいって気持ちにさせてくるんだから、侮れない
実際、この二人は相性が良い気がする。並んでいても、違和感がないっつーか、それが当たり前だ、と感じさせる雰囲気がある
まぁ、市川さんばかりが意識していて、榛名の方は、まだまだ自覚してないようだけど、自分の恋心に
何せ、榛名は久住の親友だもんな、鈍感な性質が似ているからこそ、一緒にいられるんだろう
けど、久住は意外に勘が鋭いっつーか、人の気持ちがちゃんと分かっているな、と思わせる節もある。人付き合いのテンポが若干、スローなだけで、彼なりに自分の気持ちをはっきりと表示しようって気持ちはあるんだろう
久住に感じる「特別」とは違う「特別」を、榛名が市川さんに対して感じるようになったら、久住とえりかよりも、急速に進展しそうだ
そう、読み手に思わせておいて、この（６）のラストは見事としか言いようがない
どのラブコメにしても言えるけど、告白シーンってのは、何で、こうもドキドキしてしまうのか
年取ってから、ますます、この手のラブコメに見悶えるようになったな、私
もすこ先生って一見、手数で相手を翻弄するタイプだけど、実はハードパンチャーだよな。こっちのガードごとぶっ飛ばしてくる。そん時の衝撃が、ほんと、気持ちが良い
どの回も高校生らのアオハルにニマニマが止まらなくなる。その中でも、私がグッと来たのは、episode.34「榛名とゆっこ」だ
流れで自分の気持ちを伝えた事にショックを覚えながらも、テンションが上がっている市川さんと、あまりの事態でいつも以上に様子がおかしくなっている榛名の対比が、実に微笑ましい
どのシーンも、壁ドンしたくなるが、やはり、一番は榛名が自然な勢いで、市川さんをお姫様抱っこするトコ。腕力そのものも凄いが、この状態で全力疾走できるって、どんだけの脚力
抱っこされた側は嬉しさよりも驚きの方が勝っちゃうだろうな。まぁ、本人らよりも、周囲の人間の方が仰天しちゃうだろう。だって、榛名が切羽詰まった形相で走っているんだぞ、ビビるに決まっている
照れ隠しで告白そのものはボカしつつも、改めて、自分にとって、榛名が特別であるのだ、と示した市川さん、恋のオーラを纏っていて、実に可愛い。そんな彼女の一面に、榛名の心には、天使の矢が放たれる。鈍くて硬いハートに矢は弾かれちゃったけど、当たった時の衝撃は、確かに榛名の芯に届いたようだ
この台詞を引用に選んだのは、アオハルしてるなぁ、と感じたので。えりかとの友情を自分の嘘で壊したくない、だからこそ、告白に踏み切れた若ちゃん。けど、彼女は覚悟の裏で、こうなる事を予想していたんだろう。それでも、自分の友情と片思いにケジメをつけた若ちゃんは、強い。自分の気持ちを伝えられて、フラれた事でスッキリしたってのも嘘じゃないんだろう。けど、心の奥底にある感情ってのは、自分ではなく、他人の感情が呼び水になって溢れちゃう事もある。泣けるほどの恋をした若ちゃんは、きっと、これから、もっと美人になるに違いない

[みっぽん · ★★★☆☆]

切ない

若ちゃん告白回です。
たとえ友達に伝えるだけだったとしても、好きな人のこと好きじゃないっていうのは辛いよね、、
そして告白の後も、、
言えてスッキリしたって最初は言ってたけど、思わず泣いてしまうえりかにわかちゃんももらい泣き。
失恋の辛さ、痛いほど伝わりました。
若ちゃんが報われますように。