【感想・ネタバレ】久住くん、空気読めてますか？ 2巻のレビュー

もすこ

[ブクログ · ★★★★★]

えりか嬢の初心さ丸出しの片想いっぷり、癒されるなぁ
大抵の漫画だと、男女ともに相手に片想いしていて、お互い、それに気付かず、それまでの関係性を変えられず、距離も巧く近づけられないので、周りの気付いている友人をニマニマもしくはイライラさせるもんだが、この『久住くん、空気読めてますか？』の主人公・久住は、とことん、鈍感
こんだけ、お手本的なツンデレを、えりか嬢が発揮しているのに、てんで気付かず、自分のペースとテンポを貫かれてしまっては、呆れや怒りを通り越して、妙な男気を感じてしまうくらいだ
とは言え、こりゃ、しばらくは不変かな、と思いきや、久住の中で、ほんの少し、えりか嬢の印象が強まっているのか、ちょっとだけ、関係の変化の兆しが見えつつある
今巻では、学園の人気者がえりか嬢の恋心を自分だけのモノにすべく本気になり、次巻では、判る人には判る久住の人間的な魅力に気付いた、つまりは、えりか嬢のライバルになる可能性があるキャラが登場しそうなので、実に楽しみだ
また、この『久住くん、空気読めてますか？』の魅力は、恋愛だけじゃない、男と男の友情も、だ
ホント、榛名の存在がなかったら、作品の面白さは半減していただろうし、私の感想書きとしての衝動も刺激されなかったに違いない、と断言できる
やっぱり、恋愛漫画には同性の友情要素は必要だ
彼の顔や体躯から来る周囲の誤解が、早く無くなる事を願うよ。恋人が出来たら尚イイんだろうが、それだと、斉藤けん先生の『かわいいひと』とカブっちゃうだろうから、そこら辺の匙加減は、もすこ先生次第だな
この（２）で私がお勧めしたいのは、青春要素の強い恋愛漫画のお約束、看病イベントが発生した、episode.8「君がいない教室」だ。好きな男の子に振り回されないで済んで清々した、と自分に言い聞かせてるくせに、ついつい、相手の事を考えちゃって、思いきった行動に出ちゃえる、青春真っ盛りですねぇ
この台詞を引用に選んだのは、実に力強く、榛名の男気を表しているので。身近にいる大切な人の為に、自分の評価が悪くなるのも構わず、怒る事が出来るヤツは、理屈抜きで私はカッコいいと思うし、憧れを抱ける