あらすじ
愛する家族との静かな暮らし、少年の頃から描き続けてきた様々な画、目をつぶると思い出す戦時中の光景… 誰もが知るコミック界の長老が、その数奇な人生で脳裏に焼き付けた数々のエピソードを語るカラーコミック。静かな鳥取・境港の幼少時代、灼熱の南方戦線での恐怖と焦燥の日々、長年住み続けた東京・調布での日課である散歩の道行き…… そのすべてが、豊かな色彩感覚でオールカラーのショートコミック連作に結実しました。
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さすが
90歳を越えてこの画力、色彩!そして変わらぬユーモア(?)!全く飾らない自然体な水木しげる先生がここにあった。そして戦争の体験は先生の人生を通して本当にお辛かったのだと読み取れる。
あとがきの娘さんの寄稿もとてもわかりやすかった。
すごい
水木しげる先生は漫画家だとずっと思っていましたが、漫画家であり画家でもあるということを初めて知りました!
しかも10代半ばの頃から…。普通の中学生くらいの年の子はまず描かないんじゃないかというほどの色彩に驚きました!
水木先生の絵画の展示会なるものがあれば(私の住む地域に)、必ず拝見させていただくでしょう!
日常についても面白かったです、楽しくてあっという間に読み終えてしまった…!
Posted by ブクログ
90歳になってフルカラーの漫画がかけるのは脅威。
肩の力がぬけていながら、きちんとクオリティーが保ていている
内容も、飄々として、水木センセイ節も健在。
楽しく、軽やか、決して巨匠然として上からモノをいうことのない。
このブレないスタンスが、いくつになってもフレッシュな状態にしていたのですね。
まさか、この数年後に亡くなるなんて想像もつかない現役ぶり。
散歩の途中でハンバーガーが食べたくなってマックに入ったり
深大寺の鬼太郎ショップでちゃんちゃんこ買ったり、若者と遜色のない身軽さ。
歳をとってもうなされる戦争の状況。
一生つきまとうトラウマの過酷さ。
どんなに歳をとっても、自分の書きたいものをオーラ―をもって表現できる。
やはり水木先生は唯一無二です。