あらすじ
キリンの斑模様は何かの割れ目と考えることができるのではないか。そんな論説を物理学者が雑誌『科学』に寄稿したことに生物学者が危険な発想と反論したことから始まった有名な論争の顛末は? 現在の科学から論争の意味と意義を評価する。主導的な役割を果たした寺田寅彦の科学者としての視点の斬新さ・先駆性が浮かび上がる。
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Posted by ブクログ
物理的な話がたくさん出てきて、とても難しかった。キリンの斑のでき方を知りたいという論文に、当時の生物学者は見当違いの反論を市、大分腹が立っていたようだ。
チューリング波は生物的には成長すると模様が動く or 増えるということか。
Posted by ブクログ
借り物。寺田寅彦の名前に反応。
「読めた」とは言えないが、面白かった!
寺田寅彦の弟子である平田森三が、キリンの斑模様と粘土の表面に出来るひび割れ模様が似ていると指摘したことから論争は始まる。
動物学者の反撃。
(生物はそんな簡単なものじゃねーよ)
「平田氏の如き態度が時にきわめて危険なることがある」ばーん!
平田森三の反撃。
(ツッコみどころ、そこじゃねーだろ)
「これは何か印刷の間違いなのであろうと思う。」ぶさーっ。
からの、寺田寅彦。
「そう急いで否定するには当たらないものであろうかと思われる」
このお父さん的視点を持つ寺田寅彦の感覚の鋭さが、後半では強調されている。
また、斑論争についてもチューリングパターンを含め、現代における論文まで抑えられており、まとめとしての近藤滋氏の論は非常に分かりやすい。
とはいえ、生物学とも物理学ともおよそ縁遠い私が読むには「?」が頻出したけれど。
なので参考にならないレビューをだらだらと書いて、申し訳ない。
コンピュータの発展に伴い、実験の見通しは良くなったわけだが、それはあくまで解く方法であって、問う方法ではないのだと筆者は述べている。
確か数学者•岡潔氏も、問うことの重要性を説いていたことを思い出した。
そうして、その問い方を取り上げると、寺田寅彦の目は、そして彼等のグループが持っていた目は、面白い。
……と感じさせられる一冊であった。
問いとは、決して生活から離れたところにある神のようなものではないのだと思う。