【感想・ネタバレ】小室直樹 日本人のための経済原論のレビュー

あらすじ

稀代の社会科学者にして数多くのベストセラーを輩出した小室直樹氏。その経済論の代表的著作『小室直樹の資本主義原論』と『日本人のための経済原論』を合本して復刻。経済学の基本、日本経済、日本社会の問題点を、博覧強記の著者が古今東西の逸話を取り混ぜながら解説。目指すところは「あなた自身が経済学者になれ」。著者の数ある著作の中で、まず最初に手にしたい小室思想の入門書。『ハゲタカ』著者・真山仁による解説文掲載。

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Posted by ブクログ

日本はまだ資本主義が始まっていない。官僚制をなくさなければ市場原理が正しく働かない。また、正しい市場を作る為には、法による統治を行わなければいけない。法による統治とは、どんな人間でも同じ解釈となる法である。官僚制をなくすためには、官僚を監視するための第三者を設置するべき。

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2025年05月15日

Posted by ブクログ

1997年の「小室直樹の資本主義原論」と1998年の「日本人のための経済原論」を合本し2015年に再刊行された書籍です。
2冊の合本ということで分量も700ページに及ぶものですが、特に後者の経済原論の方は、いつもながらの小室節炸裂でとても読み応えあり!
本書の冒頭からして「この本の目的は、あなた自身を経済学者にすることにある。エコノミストにすることにある。日本の舵取りたる経済官僚が少しも経済と経済学を理解していないことが明白になった。…」と刺激的な書き出し。
いつもながらの博識で、アダム・スミスやマルクス、ケインズという偉大な経済学者たちを理解するポイントや、オイルショック後の日本経済の構造変化なども解説されており、バブル崩壊直後(1990年代)にして「インフレばかり恐れる官僚たち」と、デフレ対策に有効な対策案を示せない経済官僚を喝破しています。
資本主義の歴史から近代経済学まで、これを読めば確かになんちゃってエコノミストになれたような気がします(笑)

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2024年09月18日

Posted by ブクログ

日本は社会主義の成功事例と言われる所以がわかった。
けどコロナ禍を経た現在、改めて著者の新しい考えを読んでみたい。

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2023年04月18日

Posted by ブクログ

独特の語り口で日本経済が米国型資本主義と異なることを説く。確かに失われた30年間では、うまくはまる気がするが、現代も通じるかは意見が分かれると思った。

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2024年10月06日

Posted by ブクログ

大学生時の経済学の授業を思い出したような。。。
でも、その時とは違い、仕事で実践を重ねているせいか、より理解出来たきがする。
書の内容は、アベノミクス前の日本が対象の様だったので、多少時代遅れ感はあったが、三大経済学者の考えや、諸悪の根源と論じられている官僚の起源など、歴史・理論の勉強にはなったと思う。
ただ、最後の最後にシュンペーターが出てきて、「これが核心」という様な結論になっているのは如何なものだろう。

結局詰まる所、経済学というのは、後付け理論の研究という域を脱していないのではないかな? 社会の一員として、経済を動かしていかなければならない我々は、実践科学の追求でないといけないなと、改めて感じた。 決して経済学を軽んじている訳ではなく、実践の基礎知識としての経済学は取得しておく事は重要、但しそれを盲信してはならない。

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2015年08月15日

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