あらすじ
名画を模した庭園にこめられた謎――話題の美術ミステリー!! 図像術の絵を求めて、離島に住むブリューゲルのコレクターを訪ねた千景。絵の持ち主・波田野は、邸の庭園でブリューゲルの絵を再現しようとしているらしい。庭園を完成させれば絵を見せると言われた千景は庭園の謎を追うが、透磨はそれが千景の父・伸郎の設計だと気づく。父の見えない悪意に苦しむ千景は、さらに波田野の息子が起こした事件に巻き込まれてゆき…。
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Posted by ブクログ
異人館画廊、3冊目。
千景のことを誰よりも理解し、だからこそ他の人と変わらず接することができる透磨。
逆に、全く理解しないからこそ、他の人と同じように接して平凡な幸せを与えてくれる、かもしれない京一。
どちらと一緒にいるのが幸せなのかと考えると、確かに難しい選択だ。
誘拐事件の真相はわからないけど、父親の影は多少見えてきた。
なんとなく横浜かと思ってたけど、この巻ではっきりと神戸だと……。
関西が舞台のラノベって、なんで登場人物がみんな標準語なの?
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。妹より。
1・2作目、ちょっと私には合わないと思って敬遠してましたが
3作目も手に取ったら意外に、続編も楽しみになってきました。
絵画、図像術の専門の千景
絵画のことはわからないので、グーグル画像検索しながら。
「イカロスの墜落のある風景」 そしてそれを真似たとする庭
特に今回は、千景とお父さんの関係がクローズアップされました。
そして、件の庭の持ち主のところの親子関係も
画像検索といえば今回は絵画よりも前に
おばあちゃんが作るおやつ? スターゲイジー・パイの方が先でした
(これはどういう向きにして口に入れればいいんだろう?)
Posted by ブクログ
ブリューゲルの絵画に絡ませていて、面白かった。最後の崖のシーンも母親が子どもを守る強さを表していて、とても良かった。
千景と透磨の関係もなかなか前に進まないけど、素直じゃない二人も可愛い。
Posted by ブクログ
ミステリー部分の犯人は予想がすぐつくけどおもしろかった。千景と透磨の距離が今回は少し近づいて、千景も透磨への気持ちを意識しだしたのかな。千景の父親の姿が少し見えましたが、本当にそんな人なのかな・・・。千景の誘拐事件の謎はさっぱり明かされず。キューブの仲間たちへの千景の心境変化もあるし、少しずつ他者への関わりを心地よく思い出した千景がかわいい。
Posted by ブクログ
透磨がデレてきた!3作目は透磨サイドからの描写が多く、千景に対しての透磨の気持ちが少しずつ紐解かれてきたかんじ。千景の力や孤独を知ってるからこそ突き放すように接する透磨と、何も知らずにただ優しく接する京一と、千景はどっちが幸せ?昔を思い出せないなら新しく覚えてほしい、昔と変わらずあなたの味方だと言って言ってくれる透磨の言葉に、千景が少しずつ透磨を頼りにしていく姿に成長を感じた。透磨は千景への気持ちにちょっと気づいてきた?
Posted by ブクログ
透磨の不器用さと千景の鈍感さにいい加減ちょっとイライラしてきます。
こんかいは千景の父親、母親の身勝手さにひどい!っておもってしまいました。
Posted by ブクログ
第三弾。今回は千景の父に対してフォーカスが当たっている。父が手掛けたイカロスの墜落を見立てた庭園に足りないものを見つけるよう依頼された千景たちは、庭に無いのはイカロス自身であることを発見する。
依頼者は足りないイカロスとは、粗暴に成長した息子の事ではないかと考えており、千景は父がそんな未完成の庭園を作ったことで、千景へイカロスはお前だとメッセージを送られたように感じて、依頼人の息子に興味を抱く。
そのことにやきもきしながらも、素直に態度に出せない透磨。
千景が忘れてしまった記憶を思い出して欲しいのか欲しくないのか葛藤する彼だが、そんなこと知らない千景は透磨のツンツンした態度に無意識に傷つく。
千景は絵画に関してプロフェッショナルな知識を持つ職人だが、美人なのに10代らしく両親や周りとの関係を上手く作れなかったことで自分は誰からも必要とされないというコンプレックスを抱えるアンバランスさを持っていて、非常に危ういなぁと感じる。やはり親の影響って本当に大きい。
透磨が千景を受け止められるようになるには、まだまだ何か足りないなぁ。
不器用な二人のやり取りで、読み手側はじりじり感じてしまうが、今回の件で二人の仲が絵画と図像術を通してまたほんのちょっと縮まったかな?