【感想・ネタバレ】火葬国風景のレビュー

あらすじ

銭湯で起きた殺人事件の謎を解く、デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。夜の新宿で男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。“音楽浴”によって国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」。幼少時に離れ離れになった同胞を探す娘の、数奇な探偵行を綴る「三人の双生児」など、唯一無二の奇想に彩られた11編と、作品の背景が語られる珠玉のエッセイを収録。日本SFの先駆者にして、科学知識に基づいた作品を描いた著者の真髄を示す傑作短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

決して文章が美しいわけでも構成が練られてるわけでもないのに、何故だか「すごい」と思ってしまった。
作品ごとのムラは多いし筋書きは荒唐無稽なものがまぁまぁあるんだけど、そのばらつきがある種の「あやしさ」として魅力的に映る。

『恐ろしき通夜』、最初は「毒でも盛ってんのかな?」って予想しながら読んでたけど、まさかの毒よりヤバいものだった。えっぐい。でもそういう話好き。

『火葬国風景』の終わり方は打ち切り漫画レベルの唐突さなんだけど、そこが逆に想像をかき立てるというか。

『十八時の音楽浴』いやこれ名作ですよ。お手本のようなディストピアSFの世界で繰り広げられる、今ならポリコレに配慮してこんなこと書けないんだろうなっていう倒錯的な愛憎!

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2020年11月02日

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