【感想・ネタバレ】短歌 2023年12月号のレビュー

あらすじ

【連載カラーグラビア】
傑士の後姿…浜田康敬
野に咲く花のやうに…永山凌平 選

【巻頭コラム】うたの名言…高野公彦

【巻頭作品28首】秋葉四郎・栗木京子・穂村 弘
【巻頭作品10首】森山晴美・江畑 實・一ノ関忠人・横山未来子・大森静佳

【人物特集】
迢空賞受賞後第一歌集『アボカドの種』刊行記念
俵万智、新章へ。
●特別作品10首「父の入院」
●特別寄稿 東森勇二(NHKディレクター)・佐佐木定綱
●鑑賞 『アボカドの種』を読む…松村由利子・渡辺祐真・永田 紅・染野太朗
●特別対談「連作を編むこと」俵 万智×鈴木加成太

【第69回角川短歌賞受賞後第一作30首】
「閻浮」渡邊新月

【特別企画】うたの宇宙
阪森郁代・立花正人・前田 宏・河野美砂子・松尾祥子・寺阪誠記

【作品12首】造酒廣秋・寺尾登志子・森川多佳子・藤野早苗・矢部雅之・嵯峨直樹・後藤由紀恵
【作品7首】植松哲太郎・成田ヱツ子・中川宏子・松下菜水・棚木恒寿・大平千賀・辻 聡之・高山由樹子・平井 俊

第72回源実朝を偲ぶ仲秋の名月伊豆山歌会

【連載】
家族の歌…カン・ハンナ
フリージアの記…水原紫苑
かなしみの歌びとたち…坂井修一
ぼくは散文が書けない…山田 航
啄木ごっこ…松村正直

【連載エッセイ】
歌人解剖 〇〇がスゴい!…川田由布子
うたよみの水源――現代短歌の先駆者を辿る…川上まなみ
一葉の記憶 ―私の公募短歌館―…田中章義
短歌の底荷…滄・まひる野
嗜好品のささやき…鶴見典子

【歌壇時評】寺島博子・山下 翔
【月評】磯田ひさ子・貝澤駿一
【歌集歌書を読む】平山公一・河路由佳

【投稿】
角川歌壇
題詠

※電子版には応募ハガキ、別冊付録「角川短歌手帖」はつきません。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ベルがモットさんのレビューを拝見して、今まで角川短歌は敷居が高そうだと思っていたのですが、購入しました。ありがとうございます。

ベルがモットさん秀逸掲載、おめでとうございます!

これは凄い短歌の本だと思いました。
これ一冊あれば一カ月たっぷり楽しめます。
それ程、短歌、情報量がたくさんありました


家で購読している読売歌壇の選者である栗木京子さん「短歌ください」の選者の穂村弘さんの巻頭作品28首より引きます。


健気なかたち  栗木京子
<一人暮らし始めし頃はよく花を買ひてゐたりと思ふ雨の夜>

<灰色の時間泥棒現れてカナカナ鳴けば夏休み果つ>

<月の夜に林芙美子を読みてをり彼女も荷風のファンでありにき>


猫に道徳  穂村弘
<ねこじゃらし採りに出かけて驚いた世界はねこじゃらしに充ちている>

<岸恵子の名前があれば岸恵子が犯人だろうと気づく問題>

<うっとりと聞いているからこの猫は賢治が好きと妻は真顔>

<一瞬のひかりのなかへ溶けたのか「夏への扉」を見つけた猫は>

<藤色と茶色のランドセルの子がしゃがんで猫を撫でている秋>



「俵万智、新章へ」
が読みたくて購入しました。

NHKディレクターが見た、作家の現場で東森勇二さんが、おっしゃられている「俵さんは身投げができる人なのだ」という言葉が一番印象に残りました。
そして「歌壇の常識を揺さぶる口語表現への挑戦、赤裸々な恋愛描写、シングルマザーとしての出産、石垣島や宮崎への移住…そして今。
と文章は続きます。

私も歌人では俵さんが好きと公言していますが、身投げなんてちっともできないです。
もちろん去年初めて歌を詠んでみた私と俵さんでは作歌能力が全く違いますが。



他にも面白い読み物がいっぱいでした。
ともに角川短歌賞を受賞された、俵万智さんと鈴木加成太さんの特別対談「連作を編むこと」もすごく面白かったです。
俵さんは卒業論文で「連作」について、鈴木加成太さんはご自身のブログで「連作」について分析されたそうです。

0
2024年01月04日

シリーズ作品レビュー

「趣味・スポーツ・トレンド」ランキング