あらすじ
ミステリ作家を目指す日比谷研介は神保町すずらん通りの「ベルサイユ書房」でアルバイトを始めた。そこは男装の麗人・剣崎瑠璃子店長、“カリスマポップ職人”の美月美玲など、濃いキャラの書店員ばかりが働いていた。しかも穏やかなバイト生活と思っていた研介の前で、次々と不可思議な事件が発生し……。気鋭のミステリ作家が贈る破天荒にして新たなる書店ミステリ!
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Posted by ブクログ
おもしろかったー。
これも、ラノベ?
主人公や「ベルサイユ書房」の人たちはそれぞれ「濃いキャラクタ設定」なはずなのに、キャラクタ性が説明調でしか描かれないので、人物描写が浅くて残念。
キャラクタをつくりこむ、っていうのは、読み手が勝手にいくらでもそのキャラクタをつかって二次創作できちゃうようなことなんだとおもう。
ちゃんとつくりこまれたキャラクタは、だれでもそのキャラクタを扱えて自在にアレンジできるんだよね。
そういう意味では主人公とその周辺の重要キャラは「よわい」んだけど。
その他の、もろもろの事件にからむ登場人物たちの設定にはいろいろと深みがあって、それでこの小説をものすごいおもしろいものに仕立ててる。
ミステリ作家志望の主人公が、就職もせず、バイトも転職。
それで店長が『ベルサイユのばら』のオスカルみたいな男装の麗人(資産家の令嬢)の「ベルサイユ書房」ではたらくことになったんだけど。
そこにはカリスマポップ店員がいて、その人が書くポップは出版社が媚びてくるほど売り上げを伸ばすし、ほかにもいろんな人にいろんな影響を与えちゃうすごい「力」がある。
その書房で売られる本が鍵となって、いろんな事件が起こる。
その「事件」にからむ人たちがいろいろおもしろくて。
それに、この事件の鍵となる「本」が、ほんとに読んでみたくなるほど、どれもすごいおもしろそう。
これ、シリーズ化を望む人もおおいみたいだけど、わたしもシリーズ化希望。
この作家さんは、森村誠一さんの小説講座の受講生なんだって。
さいきん、こういう小説教室に通ってた作家さんの話をいくつか見聞きするようになった。
小説って学校で習うものなのー、って、わたしはびっくりしたんだけど、わりとそういうのフツーなのかも。
Posted by ブクログ
サブキャラが個性的でおもしろい。特に剣崎店長!表紙の絵から受けるイメージそのままで、お金持ちのお嬢様で元宝塚、男装の麗人でフェンシング達人で仰々しい言葉遣いで部下に檄を飛ばす。いいキャラだわ〜。今回はあまり活躍しなかったから次回作があるならもっと活躍してほしい。あとカレーが食べたくなった。
Posted by ブクログ
やはり書店ものは面白いし、七尾与史は読みやすい。
相変わらずキャラが立っていて、漫画チックである。
でも、店長、見かけが派手な割には何もしていないなあ~(笑)
ある程度まで読むと先が読める謎解きが多いけれど、楽しく読めるからよし。
…本好きは巨乳って、お約束になりつつあるのでしょうか?
Posted by ブクログ
個人的にはあまり読んだことがないタイプの小説だった。
次々と事件が起こり、一応それなりの解決はみるんだけど
まだまだ疑問は残るというか、裏があるんじゃないかと思わされる。
特に杳として知れない殺人鬼の行方は非常に気になる。
続くのかなぁ。
Posted by ブクログ
ミステリ作家を目指す研介は大学卒業後に就職せずに神保町の古書店でバイトをしていたが、ある日突然の閉店の憂き目にあう。
そこで次のバイト先として選んだのがすずらん通りのベルサイユ書房だった。
古書店と違って新刊本を扱う本屋に慣れずに忙しい毎日を過ごす。
男装の麗人で実はとある大企業の令嬢の店長、
人と人をつなげるカリスマポップ職人といった濃い店員たちが働くベルサイユ書房だったが、事件が起きた。
ベルサイユ書房のポップで人気に火が付いた小説の作家のサイン会で、サインを求める人の列にナイフを持って作家に襲い掛かった女がいた。
さらに「読んだら死ぬで」のポップとともに毒物が塗られた本が置かれる事件が起きる。
ここはベルサイユ書房、事件が起きる一方で、人と人とがつながる不思議な本屋だ。
というわけで、七尾与史が書籍流通業界の裏を描く、お仕事ミステリ。
作者の体験もいろいろあるんだろうなぁ。
内容、あんまり面白くなかったけど神保町が魅力的に描かれている。
あそこをゆっくりうろつくと、何故か「この本欲しい!」という本に出会える不思議な町なのは確か。
神保町のカレー屋巡りもいいよね。またうろつきたくなった。