あらすじ
唯一の正解のない世界で
生きていくために。
「考える」こととは、なんだろうか。私たちは、ことあるごとに「自分で考えなさい」と言われ続けてきた。
しかし、何をもって「考える」といい、そのために具体的にどうしたらいいのかを教わったことは、ほとんどない。
本書では、司法試験界の「カリスマ塾長」として知られる著者が、考える力を身につけるための方法論について明かす。
法律家が普段から行っている考え方のアプローチや、日常生活の中で鍛える訓練など、
いまの時代を生き延びるために必要な「考える訓練」を伝える。
*目次より
●他人が考えたことを探すのは、「考える」ことではない
●「ひとつ」だけでなく、「必ず3つ」考える
●「仲のいい人」だけで周囲を固めてはいけない理由
●つねに「IRAC」にのっとって説明する
●「話し相手」がいるほうがアイデアはわく
●強く求めている人のところに「ひらめき」はやってくる
●問題解決の「棚上げ」のすすめ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
考える、事についてしっかり考えてみる。
考察する。
もう一度問いただす。
ノートにメモした。
悩んだ時や、立ち止まったりした時見返してみてもいいかも。
特に論理的に考えれない時、何かに夢中になってのめり込んでいる時にこそ、
必要とする本。
そういう時に、また読みたい!
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングを簡単に、そしてサンマーク出版らしく、人生を豊かにするものだとひたすらに書いてあります。伊藤先生は本当に心が優しいなって思う。わたしは感受性が強いが、感情論が大嫌いで、日頃から論理的になるよう気をつけているせいか(果たして論理的か?)、冷たいっていう人が増えた。特にこの1-2年で増えた。でも、論理的に考えることは相手への優しさっていう一文は泣けた。。論理的であることは、何かしら前進して解決に近づける。伊藤先生の本は弱ってる時に強くしてくれる。普段本を読まない人にオススメかな。
Posted by ブクログ
【メモ】
・他人が考えた答えを探すのは「考える」ではなく、たんなる調査・リサーチ
・物事を考えるきっかけとして、最初にすすめたいのは「対立する2つのものを比べる方法」
・物事を考えるときは「関連性」や「関係性」に注目すると、考えるとっかかりを見つけやすい
・好きなものの時代背景や歴史など、関連するものをとことん探っていくと「考える訓練」になる
・分析とは、共通点と相違点を見つけて類型化すること
・「なぜ?」を3回掘り下げて精度をあげていくと本質に近づき、考えが深まる
・自分の意見を主張するときは、「理由を3つ考える習慣」をつけておくといい
・論理的に考える=目的を持って、一定の結論を根拠とともに導くこと
・論理的に考えるために一番鍛えなければならないのは、相手と共有できる根拠づけ、理由付けを考える習慣
Posted by ブクログ
読みやすくて分かりやすい。
具体例も挙げてくれるので、実践しやすい。
思考する人の頭の中が覗けたようで、真逆の自分からすると新鮮で刺激を受けた。
Posted by ブクログ
自分は物事の相違点を把握して比較して考えることはできるのだけど、考えっぱなしなところがあるので、何かしら結論を下すようにしたいと思いました。ダメなら修正すれば良いんだし…。
PDCA(Plan-Do-Check-Action)
P:目標を明確にして、考えをひとまずまとめて
D:実行し
C:結果を検討してみて
A:そこから何かを得て再度考える。
を実践してみようと思いました。
コンパクトだけど、とても読みやすく為になる本でした。
こうやって物事を簡潔な文章で説明できる力って大事だね。構成力も含めてね。
Posted by ブクログ
考える。とは、根拠を持って説明できること
=相手が理解できるレベルまで落とし込める
ロジカルシンキングとは、二元論的に区別して考える
論理的とは、自分と相手は違う。伝わらなくて当たり前と思うことで、他人を尊重することにもつながる
そもそも、集中するのが苦手だという人は、導き出さなければいけない結論やゴールが曖昧なことが多い
Posted by ブクログ
常日頃から考える癖をつけ、習慣になるようにすることが一番大切である。
アイデアやひらめきは、日常的に考えてこそ生まれる。
そして、ただ考えるだけではなく論理的に考え、論理的に伝えることが大切である。
「なぜ?」という疑問を三回くらい繰り返す。
それにより、疑問の核心に近づくことが出来る。
また、自身が悩んでいるときにも、悩みに対して「なぜ?」と考えることで、悩みが意外に小さいものだと気付くこともある。
「あたり前」という言葉は口にしない。
これは、共通の了解事項がない前提で相手と話すという意識の下では、必要な点である。
相手に対して論理的に伝えるのであれば、あたり前という言葉では伝わらないこともあるからだ。
また、子供たちに対して「あたり前」と言ってしまうことで、彼らの思考を止めてしまうことになるからだ。
上記の二点は、特に意識して実践していきたいと思う。
Posted by ブクログ
司法試験などの受験指導を行う伊藤塾の塾長が、有罪無罪の二元論的思考を行う法律家が使う考え方を教えてくれる。論理的に考えるとは、目的を持って、一定の結論を根拠とともに導くこと。IRAC(Issue:課題、Rule:規則、Application:あてはめること、Conclusion:結論)。視点をずらす(相手、第三者、虫、鳥、過去、未来)。共通する物差しで説明する。考えることは主体的行為。
論理的思考が使えることも大切だが、一方で感情、気持ちに寄り添うことも大切だと逆説的に教えられた。
16-58
Posted by ブクログ
サクッと読める。考えるためのヒントもたくさん。ざわつき、横、縦、共通点、相違点、二項対立、具体、抽象、なぜ三回。3つ、ちょっと離れた人、スペシャル。人に理解してもらえる、結論、根拠、証拠。IRAC issue rule application conclusion 。最小化、切り捨て、やらない、時計、初めての場所、話し相手。寝かせる、思考停止、決断。虫の目、鳥の目。逆さま地図、別人、時間軸、空間軸、棚上げ。
自分で考える。
Posted by ブクログ
1. 総論
思考を強化するための方法が豊富に紹介されており、参考になった。弁護士業務で言えばリサーチと考えることは違う。仕事に付加価値を生み出すのは考える力である。
2. 抽象論
・対立する2つのもの(考え、立場)を比べる。比べるとは共通点と相違点を見つけ出すこと。
・違う考えに触れて、心をざわつかせることが、考えるきっかけになる
・好きなものに関連するものの、関係性に注目し、横展開する
・目の前に小さなことに興味をもち、縦展開する
・あえて極振りしてみることで、本質を見つける。そのためにはキャッチコピーをつける
・具体的な経験(失敗等)を抽象化(法則やルール)する、或いは抽象的なもの(ルール)を具体化する。ここでも色々な共通点を集めていって、「統合」する
・なぜ?を三回繰り返す。とりあえず「なぜなら」と言ってみる。「わかっていないことをわかる」という知的正直さと、「わからないことを知りたい」という知的貪欲さは、いずれも考える訓練の上で大きな推進力となる
3. 日常生活の中で鍛える
・日常の些細な選択に「なぜ」と理由をつける
・未知のこと、ささいなことにも好奇心を持つ。なんでも楽しむ姿勢を持つ
・説明時等、理由を三つ考える習慣をつける
・本を読み比べ、共通点・相違点・なぜ、を考える
・会話時の相手の反応の変化に着目する
4. 考え方
・論理的に考えるとは、目的を持って、一定の結論を根拠とともに導くこと
・相手と共有できる物差し(根拠づけ)を見つけ、それを用いて話す
・日常生活でも、結論、根拠は何かを常に考える
5. 伝え方
・IRACで伝える。Issue(課題)、Rule(規則)、Application(あてはめること)、Conclusion(結論)
・二元論で伝える。プロコン、やる意味とやらない意味等
・文章、図や絵で可視化する。特にso whatで書いてみる。
6. 考えの精度を高める、想像力を働かせる
・集中して考えるために、優先順位を付け、他の問題は切り捨てる(寝かせる)。あえてやらないことをリストアップする。同時に色々考えずに、途中まで考えたら一旦紙に記録するか結論を出す。時間制限を設ける
・普段から素材集めをする。疑問に思ったことはこまめに調べる
・「ひとり対話」で思考を深める
・考えてばかりでなく、外れてもいいから一先ず決断を出す
・立ち位置を変えて考える(相手・第三者・知り合い)、鳥の目や魚の目で考える、物理的に視点を変える
・時間軸や空間軸を動かして考える
Posted by ブクログ
ちきりんの「自分の頭で考えよう」と同じような内容。
こちらの方が若干体型化されてる気がする。
※ただし本文中に出てくる具体例など、結構突飛なものが多くてツッコミどころ満載だったりする
印象に残ったのは「具体化」と「抽象化」の話。
具体化と抽象化をいったりきたりすることで、思考を深めることができる。
⇒業務における分析も同様。具体化して、抽象化することでもう一歩深い分析が可能になる(はず)
Posted by ブクログ
情報や知識を集めているだけでは、それは考える訓練にはなっていない。
世の中にはいろんな考え方がある。
それらに触れて自分の中で一旦咀嚼し、
「自分はどうなのか?」と自分の答えを考えだすことが考える訓練につながる。
自分と同じ考えや、価値観に触れているだけだと、
自分の視野は広がらない。
違和感を感じたり、いらっとしたり、不快になった時、そこで初めて「なぜだろう?」と言う疑問が湧き、深く掘り下げて考えることにつながる。
著者は鉄道オタクと言っていたが、
私は心オタクかもしれない。
心に関してなら、横展開、縦展開と深ぼっていくことが楽しくてしょうがない。
人を説得する時、人に主張する時、理由を三つ考える習慣をつけるというのはいいことだと思った。3つの「なぜ?」を繰り返していくと、考えも深まり、それが相手への説得力にもつながる。
違和感のある場所に自分をおいたり、反対意見の人たちのど真ん中に入っていくことも、
自分と違うものに触れ、刺激を受け、視野が広がることになる。
論理的に考えようとする時、結論(ゴール)が明確なのか不明確なのか考えてから、
その理由付けであったり、現状分析や様々な可能性を探って考えてみたりすることが大切。
まずはそこをはっきりとさせることが大切。
論理的に考えるために、大切なのは、
自分も相手もその「なぜ?」に対する理由付けが納得できていないといけない。相手が納得していないと、独りよがりになってしまうし、そうなると、理由付けが甘い。相手と共通認識できてこそ、論理的に考えることができている証拠。
結局、相手を尊重することが大切。
自分と他人は違うんだから、だからこそ、相手の立場に立って考える、相手がわかるように説明する、共通の物差しを探すことで、お互いが納得できる。論理的に考えると言う事は、他者への優しさ思いやり。
普段から考えようと思ったら、考える素材としてのパーツが必要。しかもただあればいいわけではなく、それぞれのパーツを正確に理解しておくことが大切。
経験が増えれば増えるほど、自分の中にデータが溜まり、そのデータをもとに考えることに偏りすぎてはいけない。それが自分を縛る「枠」になってしまう可能性がある。経験が必要だが、自分を自分で縛らないように気をつけなければいけない。
今考えてもすぐに答えが出ないものに対しぐるぐるとずっと考えてしまっても、それは時間がもったいない。一旦寝かせると言う判断が必要。こういう時も、自分の中で、考えを「手放す」感覚が大切。そうしないとまたぐるぐる考えてしまうから。
そして、人生は有限だからこそ、
決断する勇気が必要なんだ。あまりにも長く迷ったり考えたりするんだったら、そこはもう一旦決断してしまって、行動し、振り返りをし、改善して、また行動していけばいい。
そのサイクルを回していくことも大切。
ただ、決断するにはやはり、しっかりと考えることをしてから。考えてからの決断だったら、結果どうなろうと悔いは残らないし、また次への学びが必ずある。
膨大なインプットがあってこそのひらめき。
やはり、コツコツと積み上げていくことが大切。
なんでも情報を集めて知っただけでは、
知ったつもりになっているだけで、
身にはなっていない。
自分ごととして考えて、自分の頭で考えて、自分なりの答えをだしてこそ、自分の考える力が育つ。
Posted by ブクログ
audio bookで聴読。
法スクールの伊藤塾の塾長。法律の世界は、特に「考える」ことを基本とする世界であるように思えるので、この著者の「考える訓練」というタイトルは興味深く読んでみた(聴いてみた)。
冒頭の「考えるということは、答えを探すこととは違うよ」という指摘になるほどと思った。
現代の情報時代、ネット社会においては、「考えよ」というとネットなどで答えを探しそれを結論とすることが考えることだと勘違いしていることが多いという。考えることはリサーチとは異なるという指摘だ。
誰しも生きていく中で、未知の問題に遭遇することは必ずある。そうしたときに、その問題解決は、結局のところ誰かがやってくれるわけではなく、自己解決せねばならない。その時に、自分の頭で考えて、自分で新しい答えを作り出す力というのが大事だという。
本来の意味での「考える」力を磨くために、どんなことを日ごろから意識し、どのように行動しておれば鍛えられるかのヒントが述べられている。
いくつかの記憶に残った著者の主張のポイント。
①イラツキ、ザワツキを大事にする。
自分と異なる考えに遭遇すると、イラツキ、ザワツキが生じるものだが、そういう時に避けるのではなく、自分と違う考えに触れてみることが大事。
②理由を3つ考えてみよ。
なぜ、なぜ、なぜ。人を説得するときには、理由が一つよりも三つあるほうが、説得の成功率は高まる。
③論理的と理論的は(言葉は似ているが)違う。
理論的は、何かの理論に当てはめること。
論理的は、自分の頭で考えたことの根拠と結論(AだからB)の関係性が明確であること。
④論理的であることの目的2つ
・他人を説得するため(=他人も理解できる→相手の立場にたつ)
・自分が納得するため
⑤IRAC
問題点(=I:イシュー)を、ルール(=R)に当てはめて(A:アプリケーション)、結論付ける(=C:コンクルージョン)。
⑥考えるのやめてみる
すぐに答えが出そうにないもの。一度寝かせてみることで、時間が解決することもある。
⑦決断する
考えるといっても時間は有限。前に進めるためには決断が必要。
⑧想像力を働かせる観点
・鳥の目/虫の目
・自分の視点/他人の視点/第三者の視点
・時間軸や空間軸を動かしてみる
⑨「思う」と「考える」は違う
「思う」というのは偶然、「考える」というのは目指すゴールがある。
などなど。
Posted by ブクログ
「未知の問題」に対して「答えをつくり出す」。それが法律家にとっての「考えること」である。
「考えること」について、色々な面から言語化してくれている一冊。
「考えること」をしなければならないのに、やっていることは「調べること」に終始している。そういうことは身に覚えがあります。だって、考えるよりも答えを探すほうが楽だから。気をつけないとなぁと思いました。