あらすじ
ひとつの家族となるべく、東京郊外の一軒家に移り住んだ二組の親子。それは幸せな人生作りの、完璧な再出発かと思われた。しかし、落雷とともに訪れた長男の死をきっかけに、母がアルコール依存症となり、一家の姿は激変する。「人生よ、私を楽しませてくれてありがとう」。絶望から再生した温かい家族たちが語りだす、喪失から始まる愛惜の物語。
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Posted by ブクログ
家族は血が繋がった他人だということ。
血が繋がっているから感じる温かさと
血が繋がっているから感じる残酷さ。
血が繋がっていないから努力する儚さ。
夫婦は他人が家族になること。
他人というは、変わらない事実。
同居する2つの家族。
壊れたものを直そうとする様、温かく苦しい。
Posted by ブクログ
作られた家族と幸せが、長男の死により崩壊したお話。
趣味が悪いけど、家族がそれぞれにあがく中、ママの病状がどんどん悪くなっていくところが好き。でも、最後の場面は、ずっと見ていたなら分かるでしょ、死なせてあげてよ、と思ってしまった。今ここで終われるならママと子供たちはその方が絶対に幸せだよ。個人の感想です。
この家族にはきっとこれからも、やっぱり駄目だった、もう駄目なんじゃないか、そう思うことがたくさんあるだろうな。それでも家族は何度でも崩壊した上から新しい生活を積み重ねることしかできない、奇跡も魔法もない。愛とか呪縛と呼ぶのは違う気もするんだけど、そうした営みは尊いな、とは思う。
Posted by ブクログ
血の繋がりとか、幸せとか不幸とか絆とか、家族ってなに?ということを考えた。
子連れ同士で再婚し、新たに子供も生まれ、男女男女の四人兄弟になったのに、長男が雷に打たれて亡くなってから家族が壊れ始める。もともと『義理の』という枕詞がつくからか、気を使って必死に幸せに、家族になろうとしてたのに、お互いを思うが故に崩れていくのが、もどかしいし、愛おしかった。
かわいそうというのは、言われる側に、言う側を選ぶ権利がある、っていうの、分かるなぁ!