あらすじ
女には男が必要で、男は仲間を求める
通夜に集まった昔の仲間たち。かつて誰もが恋した美しきチェリストとの再会が、男たちの運命を変えていく。著者最後の純愛長編
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Posted by ブクログ
1970年代記という副題があり概ねそういう感じ。石原慎太郎の景色とダンディズム。嫌いな人はあっさり嫌いといいそう。少し上の世代の人の憧れの世界みたいなの。こういう風に生きている人も未だにいる。今の世代はこういう風景をどう思っているのだろう。そう思うと面白かった。ある種の徹底がある。私はこうだ。というのがある。こういう世界を臆面もなく描いてみせるのも小説家の仕事かなと思う。
Posted by ブクログ
政治家でもある石原慎太郎がどんな純愛小説を書くんだろう、と興味しんしんで手に取った。
知人が亡くなり久しぶりに集まった辰野と昔の仲間たち。
仲間たちの憧れのチェリスト西条久美子と辰野は20年ぶりの再会を果たす。
20年前愛しあっていながら、突然辰野の前から姿を消してしまった久美子。
その理由と彼女の苦しかった思いを知り、若い彼女がいながらもう一度久美子を選んだ辰野。
ハッピーエンドで終わるのかと思いきや、悲しみの結末に。
ヨットレースやポーカーなど作者の若かりし頃の道楽が伺えて、その辺りは昭和を感じた。
大人の男女の恋愛を教えられた気がした。