あらすじ
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プロ野球の危機が叫ばれるなか、Jリーグはなぜ事業として成功しているのか。ビジョン、ガバナンス、マーケティング、メディア戦略等、主に「制度設計」に焦点をあて、その要因を解明。
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Posted by ブクログ
Jリーグはいかに緻密な制度設計がなされて産声を上げたのか、時代背景や関係者のインタビューを交えて当時を振り返った、資料的価値の高い一冊。日本のプロ野球をはじめとする他のスポーツ、また世界のサッカーリーグとの違いを改めて知れただけでなく、Jリーグが掲げる理念の重みも知ることができた。
Posted by ブクログ
これはサッカーというスポーツの本というよりも、90年代に500億円以上に上る新しいマーケットを作ることに成功したアーキテクト、マーケティング、マーチャンダイジング、そして川淵二郎という個人のリーダーシップを分析している優れた経営学(マーチャンダイジング)ともいうべき本です。それは「人の和、地の利、天の時」に恵まれたということが、84年のロス五輪以降のスポーツジャーナリズム、プロ化の流れの中でタイミングに恵まれたということもよく理解できます。最後に近鉄問題に発したプロ野球について触れているのですが、自然発生的に生まれた野球と15年にも亘る周到な企画・準備を経てスタートしたJリーグの違いを見るときに、野球界改革の困難さに同情する思いです。確かに新しく始めることは大変な勇気とエネルギーを必要としますが、設計はし易いわけであり、改革することはもっと難しいですね。