あらすじ
本書は、ビジネスノンフィクションです。著者の湯澤氏は、人も羨むようなエリートサラリーマンだったにもかかわらず、父の急逝により、家業と莫大な借金を受け継ぐことになりました。その額、40億円。継いだ企業は「会社」と呼べないほどの崩壊状態、家にも督促の電話がかかってくる日々でした。やっと調子が上向いたと思えば、店の火事、ベテラン社員の死、食中毒事件と、驚くべき不運が続きます。しかし湯澤氏は、何度倒れても立ち上がるボクサーのようにKO寸前でよみがえり、ついには「80年かかる」といわれた返済を目前に控えるまでにこぎつけました。人生、いつ、何があるかわかりません。今どんなに“のっている”人も、今どれほど追い詰められている人も、湯澤さんの数奇な体験に胸が熱くなり、勇気をもらうことでしょう。机上の空論や飾り言葉ではない、真の「経営論」「人生論」がここにあります。
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Posted by ブクログ
【この本の魅力:40億円の借金という極限状態を追体験できる】
40億円という莫大な借金を突然背負った著者の経験が、生々しく具体的に描かれている。
単なる経営論ではなく、実際に何が起き、本人が何を考え、どのように問題と向き合っていったのかが細かく書かれているため、ある種の小説を読んでいるような感覚になる。
続きが気になり、一気に読み進めてしまうほどストーリーとして面白い。
【嫌な仕事でも、自分で面白くする】
嫌な仕事だからといって腐らない。
辛いからといって投げ出さない。
つまらない仕事なら、自分で面白くする。そして結果を出す。
仕事そのものに面白さがあるかどうかではなく、どうすれば自分なりに面白くできるかを考える姿勢が重要。
どんな環境でも、自分の姿勢次第で仕事への向き合い方は変えられる。
【営業の基本:成功体験を一般化する】
営業で得た成功体験は、あくまで自分自身・その顧客・その状況でうまくいったもの。
営業マンや顧客、環境が変われば、同じ方法が必ず通用するとは限らない。
だからこそ、単純に「このやり方で成功した」と終わらせるのではなく、なぜ成功したのかを考え、そこから一般化できる教訓を抽出することが重要。
経験から教訓を抽出して一般化しなければ、ノウハウとして他人に共有することもできない。
これは自分の営業活動にも非常に重要な考え方。
「成功した事実」ではなく、「なぜ成功したのか」を説明できる状態にする。
【不安や恐怖は、書き出すことで処理できる】
不安なことがあっても、頭の中で何度も考え続けるのではなく、冷静に書き出してみる。
* 何が不安なのか
* 何を恐れているのか
* 何が問題なのか
* 自分に何ができるのか
こうして不安や恐怖の原因と対象を明確にすることで、感情に振り回されにくくなる。
漠然とした不安は大きく感じるが、具体化すると「では、これを一つずつ処理しよう」と考えられる。
不安は頭の中でこねくり回すのではなく、言語化して対象を明確にする。
【どんなに辛い1日も、必ず終わる】
辛く、屈辱的なことがあっても、とにかく1日は終わる。
そして、1日が終われば残りの日数は1日減る。減った日数が増えることはない。
どれだけ辛い状況でも、時間だけは確実に前に進む。
この考え方は、極限状態において非常に強い。
「今日を乗り切れば、今日という日はもう二度と来ない」
そう考えることで、目の前の苦しさを少し長い時間軸で捉えられる。
【感情を認識することが、自分を楽にする】
自分の感情をきちんと認識することは重要。
「自分は今、怒っている」
「不安を感じている」
「屈辱を感じている」
「怖がっている」
と、自分の感情を言葉にする。
自分の言葉を一番よく聞いているのは自分自身だからこそ、自分が何を感じているのかを言語化することには意味がある。
感情を無理に抑え込むのではなく、まず認識することで感情との距離を取ることができる。
【怒りには必ず原因がある】
怒りは偶然発生するものではなく、必ず何らかの原因がある。
「なぜ自分は怒っているのか?」を掘り下げることで、自分が本当に大切にしているものや、自分の期待と現実とのギャップが見えてくる。
怒りそのものに振り回されるのではなく、怒りを自分を理解するための材料として使うことが重要。
【人を動かす原動力は「わくわく感」】
人を動かす強力な原動力は、危機感や恐怖だけではなく、「こうなりたい」というワクワク感。
目指す姿や到達点を、具体的かつリアルにイメージできることが重要。
「売上を上げる」「会社を良くする」といった抽象的な目標ではなく、達成したときにどんな状態になっているのかを具体的に描く。
危機から逃げる力だけでなく、未来に向かって進みたくなる力を持つことが、人を動かす。
【この本から一番学んだこと】
この本を通じて感じたのは、どれだけ厳しい環境に置かれても、自分の捉え方と行動次第で、その経験を意味のあるものに変えられるということ。
「嫌だからやらない」「辛いから逃げる」のではなく、目の前の仕事や問題から教訓を抽出し、一般化し、次の行動に活かす。
特に、
経験する → 感情を認識する → 問題を書き出す → 教訓を抽出する → 一般化する → 次に活かす
というサイクルは、仕事でも人生でも意識したい
Posted by ブクログ
父親から借金40億と事業を継承し、金融機関から完済に80年はかかると言われながら不屈の投資で事業を建て直した経営者の一冊。
本書を読んでこれほどまでの逆境があることとそれをひとつずつ諦めずに闘ってきたことには本当に感服しました。
メガバンクから地元密着の居酒屋事業に変わり、状況も激変したなかで著者が感じてきたもの、そして大手企業にない中小企業の素晴らしさ、接客業の素晴らしさを読んでいてすごく感じました。
本書では著者の数奇な運命だけではなく、経営をどう建て直していったかの戦略についても触れられており、その点でも非常に勉強になりました。
本書を読んで2点重要だと感じたことがあり、まずはすべてが協力してくれる人がいて成り立っていることとそのために一人一人ときちんと向き合うことの大切さ、そしてその人たちへの感謝することだと感じました。
そして、どんな状況でも諦めずに立ち向かうことが大切であることも感じました。
本書を読んで本当に勇気をもらい、そして人生を歩んでいく上で重要なことが何かを学べました。そして、本書は自分が心折れそうな時また手に取りたい一冊であると感じました。
Posted by ブクログ
私の地元にある居酒屋チェーンの話しということで読み始めました。
どんな苦境にあってもあきらめなければ成し遂げられるという勇気をもらえました。
また、中小企業を営む上の存在意義やあり方を学べました。