あらすじ
『ワンピース』『進撃の巨人』『奇生獣』『スターウォーズ』『半沢直樹』、そして宮崎アニメ。現実と異なる「世界」を「人間」より優先して描く大作エンタメはなぜ成立する?なぜ<面白さ>は伝わるのかを徹底解析!
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Posted by ブクログ
「スターウォーズ」、ジブリ作品シリーズ、「精霊の守人」シリーズ、進撃の巨人、ワンピース、踊る大捜査線、始め、国内外問わず、エンタメ界を牽引するヒット作品の考察。どれも自分の好きな作品だったので興味深く読めた。
ワンピースの、外の世界に出ようとする設定と、進撃の巨人の、ウォールの中に何としても留まろうとする設定の比較など。
ワンピースは幾何学的に組み替えることによって、世界空間を平面方向に向けて東から西へ階層化している、との考察も面白い。
著者の興味の持たせ方が大変うまく、「寄生獣」が読みたくなった。
掘り下げていくと、こういったエンタメの設定って面白いんだよね。ネタは尽きることが無いと思う。これからも世の中に多くの素晴らしい作品が生まれますように。そして私もいつかそれにどんな形であれ、携われると良いな。
興味のない部分は飛ばしたけど。
・ワンピースの世界観のミソは、それぞれの島が他から切り離され、次にどんな島があるかわからないというところにある。
・中盤以降の盛り上がりの舞台となる「グランドライン」は、地磁気が乱れて方位磁石が使えないという設定。しかし個々の島は、ある種の神秘的な磁力のようなもので他の島と引き合っており、この磁力はそれぞれの島に一定時間留まることで「ログポーズ」に蓄積され、
次の島への航路が主人公達に差し出される。
・多くの巨匠達に共通するのは、彼らが謙虚な「アーティスト」だということ。