あらすじ
関東近郊Z県の児見山(こみやま)タクシーは、通称「ゴミ山」と呼ばれるほど、問題アリの運転手を大量に抱える会社。そんなある日、突然入社してきた新人訳アリ美女ドライバー、矢野陽芽(ヒメ)は、会社の救世主となれるのか?今日も様々なお客様を乗せて、ヒメタクがゆく!移植用臓器を運ぶドクター、援助交際するJK、ヒメに秘かに恋する独身警察官など、多種多様なお客様が織り成す、タクシー業界人情物語決定版の完結編!!
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ヒメタク(2)
タクシーの新人運転手としてお姫様のような運転手さん。
掃きだめと思われている会社にも様々な事情がある中での同僚やお客さんとの人情噺。
もっと続いてほしいと思う作品でした。
新人として突然やってきた訳あり美人ドライバーが、通称「ゴミ山」と呼ばれるタクシー会社に変化をもたらす…という作品紹介だけ見ると主人公がバリバリ会社変革をしそうだけれど、この「ヒメタク」は飽くまでタクシードライバーと乗客、もしくはその周辺に主眼を置いた人情噺。
一話完結で進むこともあり、細野作品の中では「りざべーしょんプリーズ」や「ビールとメガホン」に近い雰囲気でしょうか。
元レーシングドライバーの主人公は運転技術には長けていても、乗客たちがそれぞれ抱える問題を全て解決するほどの力はありません。しかしそれが却ってこの作品にリアリティを与え、各話のドラマを生んでいると思います。
2巻では13話ラストのヒメちゃんの涙が切なく、「でも ホントは がんばることなんかないのに…」という台詞が重く響きました。
11話のしみじみとした終わり方も好きです。
最終話の湯の花にかけた「ありがとうの花」は何だか唐突な気がしましたが、たとえひと時でも、主人公の懸命さに救われる思いをした乗客がいるということなのでしょう。
いがいとおもしろかった
久しぶりにこの作者の作品を読んだ。いがいとおもしろかったと思う。ギャラリーフェイクとは話しはぜんぜんちがうけれど。リズム感が良く登場人物の想いが伝わる感じがしました。