【感想・ネタバレ】落下する緑のレビュー

あらすじ

ジャズバンド、唐島英治クインテットのメンバー、永見緋太郎は天才肌のテナーサックス奏者。音楽以外には関心を示さないのが玉に瑕だが、ひとたび事件や謎に遭遇すると、フリージャズを奏でるように軽やかに解決していく。反対に展示された絵画の謎、連綿と受け継がれたクラリネットの秘密、消えたトランペット奏者の行方など、永見の推理は――。鮎川哲也も絶賛した、著者のデビュー短編「落下する緑」にはじまる、洒脱で軽妙な本格ミステリ連作集。各エピソードの雰囲気に合わせ、著者が自らチョイスしたジャズCD、レコード紹介のおまけ付。/著者あとがき=田中啓文、解説=山下洋輔

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Posted by ブクログ

ネタバレ

唐島英治クインテットのメンバー、永見緋太郎は天才肌のテナーサックス奏者。音楽以外の物事にはあまり興味を持たない永見だが、ひとたび事件や謎に遭遇すると、楽器を奏でるように軽やかに解決してみせる。逆さまに展示された絵画の謎、師から弟子へ連綿と受け継がれたクラリネットの秘密など、永見が披露する名推理の数々。鮎川哲也も絶賛した表題作にはじまる、日常の謎連作集。


面白かった。

ジャズに関しては、全くの門外漢だが、
それでも問題なく読み進められた。

著者のジャズに関する愛情がいっぱいなことが
ひしひしと感じられるが、押し付けがましくなく、
主人公の永見の常識ハズレな言動も、その類まれなる才能、
それをひけらかすことない性格とあいまって嫌味がなくて良い。

コージーミステリー然とした内容もよく、
本作に納められた短編のそれぞれの題名が「色」で統一され、
よくできた構成だと思う。

ただ、それぞれの短編最後に収められた、
ストーリーに関連したジャズミュージックの「著者オススメアルバム」に関しては、申し訳ないがスルーしてしまった。

恐らく、思いいれたっぷりのこのシリーズ、
すでに自作が発行されているが、
もちろん読んでみるつもり。

またしても「薀蓄」がはさまれている予感がするが、
きっとそこは再びスルーだろうな。

・・・が、永見に会えるのが、今から楽しみだ。

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2011年10月08日

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