あらすじ
「結婚してくれ」そう言うと、彼はお金で私を買った。
ついに恐れていた日がやってきた。マティーは久しぶりに会った兄の言葉に愕然とする。亡き父の会社を守るために、ニコデムスと結婚しろというのだ。彼から初めてプロポーズされたとき、マティーはまだ18歳だった。それから10年間逃げつづけたのに、とうとうつかまるなんて。“君は僕のもので、ふたりが結ばれるのは運命で決まっているんだよ”高笑いをするギリシア人大富豪ニコデムスの顔が、目に浮かぶようだ。しかし、経営に苦しむ兄を救いたいなら、ほかに方法はない。彼女にできるせめてもの抵抗といえば、ニコデムスとの結婚式に、灰色のウエディングドレスを着ることくらいだった……。
■資産家令嬢マティーは、さんざん冷たくあしらってきたギリシア人富豪ニコデムスとの政略結婚を強いられたあげく、一糸まとわぬ姿で、彼に命じられるまま屈辱の行為を強要されてしまいます……。実力派C・クルーズが贈る熱く激しいラブストーリーです!
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Posted by ブクログ
28歳のマティーが彼、ギリシア人のニコデムスに出会ったのは10年前の、まだ18歳のときだった。以来、執拗にマティーを追い回し、求婚を続けてきた彼。父が急死し、その事業を立て直すために、彼女の兄は無情にもニコデムスに会社を再建して貰う代償としてマティーを差し出すことにしたのだった―。
二人ともに幼少期に家庭、特に親に拘わる大きなトラウマを持ち、心に闇を抱えるせいで、なかなか素直になれないマティーとニコデムス。そのトラウマゆえに、互いに出会った瞬間から惹かれ合い激しく求めてあっているにも拘わらず、互いの心を弄ぶような危険なゲームばかを続けてきました。
過去ゆえに素直になりきれないというのは理解できたのですが、10年間もマティーを諦めなかったニコデムスが結婚して結ばれた途端に、彼女を「嘘つきだけは許せない」と去っていったのは少し不自然というか、理解しきれない部分がありました。
最後は互いに秘密をさらしあい、過去を手を携えて乗り越えることができて良かったと思います。