あらすじ
今も昨日のように覚えている。舞台の上の別世界。あの日の不思議な気持ちは、半年経った今でも色あせない――。
ぼーっとしているようでいろんなことをよく見ている唯地さんは、中学で演劇部に入った。 休み時間のたびに彼女の髪の毛を触りにくる内藤さんにもめざとい先輩たちから声がかかるが……。 憧れの先輩から励まされ、友の辛さに共感し、涙する。今日も演劇部の放課後はあたたかな想いに包まれている――。
ピュア百合アンソロジー「ひらり、」に掲載されていた女子校の演劇部のものがたり。描き下ろし「ルフラン」も収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
一番好きなのは照明係のシーン。内藤(白い人)が唯地(黒い人)を白いブランケットでぐるりと包み込むコマはまるで「つかまえた!」と言っているようでして、直前の手を掴む所作や表紙、劇中劇にも思いを馳せればもしかして、魔女と騎士というのは「つかまえる・つかまえられる(そして目を向ける)」という関係性なのかなと思いながら、白に包み込まれ縦長のコマで近づく顔、唯地の頬に入る二本の短い線にキュンとするのであります。
Posted by ブクログ
描かれたもの、描かれなかったもの。コマの間にあるもの。大部分は直球ではないけれども凄く百合脳を刺激する紛れもない百合作品だあった。『ひらり、』が休刊しなければまだ色々描かれたことがあるような気がしてもったいない。大部分が過去の話だったので二人の今がもう少し見たかった。
無口系百合の良作
無表情クールな女子とグイグイ来る陽キャな女子の演劇部物語。終始ほのぼのした関係ですが、終盤はキスまでいっちゃいます。
中学から高校までの壮大な時間軸を各所切り取り、サブキャラエピソードの数々を交えて語る。
演劇脚本担当のみなも先輩が、こちらも主役に負けずクールでカッコ良かった。