あらすじ
いつも駄目な男とばかり付き合い、傷ついては縋ってくる幼なじみの望。俊一は、そんな望のことを、愚かでかわいそうなヤツだと思っていた。そして、望の自分への恋情を知りながら、ずっと気づかないふりをし続けてもいた。だが、そんな望がある事件をきっかけに変わり、俊一に頼らなくなった。望の気持ちに応える気はないのに、いざ距離を置かれると苛立ってしまう俊一は、望を傷つけては、その気持ちがまだ自分にあることを確かめずにはいられず……。「愛はね、」から一年。俊一の出した結論は!?
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人間ぽさが辛いけど魅力です。
愛はね、の続編として、続けて一気読みしました。
それぞれの形で想い合う二人の視点を前作と本作で主人公を入れ替えて描かれているので、きっちりと対になっている感じです。前作で描かれたエピソードが視点を変えると実はこういうことだったんだなぁと答え合わせが出来るので、やはり前作 愛はね、から読むことを私はオススメします。
今回の主人公は、鉄の理性の人という印象でした。
前作でもこれは人の成長の話だなぁという印象を受けましたが、こちらもやはり前作主人公の望くんに遅ればせながらの俊一くんの成長の話だなと。
というか、正しくありたいという気持ち(に隠された望くんが大事すぎる心も)が鉄壁すぎて、もっと衝動で動くことはないんかい?と何度思ったか。
そうやって正しくあろうとする俊一くんが、実は登場人物の中で誰よりも一番間違ってるように見えました。
でも、世間の評価や常識にとらわれて悩みのたうち回る姿はすごく人間ぽくて。
じれったくてもリアルで良いなぁと思いました。
結局のところ、この頑丈すぎる壁は完全に打ち砕かなければきっと、本当の愛とか幸せとかには辿り着けなかったように思うので、この紆余曲折は必要なものだったと思います。
途中、望くんはすれ違いにかなーり傷つけられることになるので見てるこちらも苦しいです。
しかし、芯の強くなった望くんが沢山の大事な決断を出来るようになっていて、それが俊一くんの壁粉砕への荒療治にもなり、、、最後には幸せを掴みとった望くんは忍耐力と包容力のある素敵な人ですね。
俊一くんは答えに辿り着くまでなかなか酷いし、悩んでこじれて堂々巡りをするシーンが長く続くので、辛くて見てられない方には向かないかもしれません。
だけど、そうなる前から想像はしていたけれど、一度デレたらとんでもなくデレデレで最後は砂やら砂糖やらを吐きたくなります笑
ハピエン好きの私には読み応えのある素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
前作で腹括った受。
だったら今作は攻が潔く好きだと認める番だな、うん、と思って読み始め……。
おい、攻、こら。
半分以上過ぎたあたりで、思わず閉口……。
ページの無駄遣いじゃないのかって勢いで、攻の往生際が悪い。
同じ所をぐるぐるぐぐるぐる。
友達の恋愛相談で同じ話エンドレスで聞かされるのと同じレベルのストレスでした。
結論出てんだろ、だったら動け!!
と尻蹴飛ばしてやりたくなることウン回。
漸く腹括ったのでほっとしました。
BLで葛藤もの大好物ですが、ちょっとしつこかったです。
続編出してまでの話か……?
というのが正直なところですが、充実したラストの甘々っぷりへの布石だと思えばこれもありかも。