あらすじ
イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。日本政府はソ連仲介の終戦工作を模索するが、スウェーデンに駐在する海軍武官・大和田市郎は、瀕死の日本にとどめを刺す連合国側の極秘情報を入手した。日本が滅亡する前に、その情報を軍上層部に伝えるべく、いま二人の密使が放たれた……。
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Posted by ブクログ
日本人はどうしてこんなにダメなのか?
江戸時代がこのダメ社会をつくったのか?
官僚組織?いや違う。社会全体がそうなのだ。
わかっているのに、決断出来ない・もたもたするのは、日本人共通の課題。ばかばかしい責任論も同じ。腹切りが原因か?
誰か教えてください。
Posted by ブクログ
佐々木譲の第二次大戦末期を舞台にした『諜報3部作』完結編の上巻。我々はさきの戦争で日本が敗れることをすでに知っている。それでも 'if' を問うのは現在を生きる僕たちの特権であるのだが、佐々木譲の筆致は淡々と当時の状況を積み上げて、破綻のない虚構を描出させている。前半はパリで放蕩生活を送っていた森四郎が行きがかりでストックホルム駐在武官の大和田市郎大佐から大日本帝国の運命を左右する極秘情報を託され、亡命ポーランド人のコワルスキと本国を目指す。様々な困難が彼らを待ち受けるのだが・・・。