あらすじ
大学院生の隆一郎と、見た目は少女だが猫又のお双。奇妙で平穏な生活を送るふたりの元に、誘拐予告事件の相談が舞い込む。予告現場に出向くふたりだったが、標的となった令嬢は忽然と姿を消してしまい!?
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Posted by ブクログ
「魔術師」を名乗る怪人から、名家へ令嬢を誘拐すると時刻まで指定した予告状が届く。しかも予告状は閉ざされた室内にどこからともなく現れて――という如何にも乱歩テイストなお話で、ほとんどのミステリ好きなら、乱歩だったら事の真相はこうと考えてしまうはずで、その通りというのはやっぱり困る。ただ密室から令嬢が消え失せるトリックは目新しくはなく、見え見えながら、乱歩は苦手そうな緻密なもので面白かった。あとヒロインが猫又という設定がまるでいかされていないが、彼女の猫っぽい仕草が可愛いので、これはもうこれ良いんだと思う。
Posted by ブクログ
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<あらすじ>
古長屋に住む大学院生の隆一郎。
彼は懐いた野良猫の尻尾がふたつに分かれているのを見てしまう。
驚く間もなく猫は喋り、少女へと姿を変えた。
猫は妖怪・猫又だったのだ。
それから猫又は隆一郎の部屋で共に生活することになり、
隆一郎は『お双』と名付けた。
そんなふたりの元に、ある名家の令嬢に誘拐予告が届いたので助けてくれと相談を持ちかけられた。
2人はその屋敷に出向く。
誘拐すると予告状を送ってきたのは魔術師と名乗る者で、
予告状が届くまで数々の不可思議なことを名家の家族たちに遠隔で披露していたという。
そして誘拐予告の日時となったその時、停電が発生!
家族や隆一郎が見守る中、密室にいた令嬢は忽然と姿を消してしまう。
魔術師はどうやって密室から令嬢を誘拐したのか?
<オチ>
お双は妖怪の能力で耳が良く、動物とも会話が出来るので、その能力で犯人の言動の矛盾点を隆一郎に話し、隆一郎が密室トリックを見破る。
真相は、家族の中の男性と令嬢の2人の共犯で、愛し合った2人が家から出たいがために仕掛けた自作自演だった。
Posted by ブクログ
妖怪+推理モノ。最近の本屋の書棚は推理モノばかりと言っても過言ではない。
建築物を中心に置いた推理小説、殺人シリーズの周木律の新作は猫又娘と苦学生のコンビだ。
学問のために実家から飛び出し長屋に暮らす隆一郎はある日、長屋の軒先を歩く野良猫に餌をやった。
そのうちに、その野良猫は隆一郎の部屋に何度も顔を見せるようになった。
そして気づく。この猫の尾は二つに割れている。
野良猫は人の言葉を話し、人間にも化けた。名前が無く、龍一郎はお双と名付けた。
ある日、大家から協力してほしいと頼まれた。さる華族に怪文書が続いて届くようになったと。
魔術師を名乗る回文書には、娘を連れ去ってみせると書かれていた。
立派な屋敷に招かれる隆一郎とお双、一人と一匹は短時間の間に密室から人が消える謎に遭遇する。
と、いうわけであらすじ書いてたら非常にオーソドックス。
そして、犯人は確定的にこの人だろうと途中で分かってしまえば簡単トリック。
あ~んまり面白くなかったなぁ。シリーズ化してもこれは買わなさそう。