あらすじ
米・サクラメントに生まれ、「日本は戦争に負ける。でも、俺は日本の後輩のために死ぬんだ」と言い残して死んだ松藤少尉。生前の松藤を知る一人ひとりを訪ね歩き、その生涯に迫った感動の歴史ノンフィクション。
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Posted by ブクログ
アメリカ国籍を持ちながらも、日本海軍の少尉として特攻に加わり、戦禍の中でその命を蒼海に散らした松藤大治のドキュメンタリー。
まさに外交官になるべき生まれ育ちと、その思想。
本人もそのために文武に励み次々と結果を残していきます。
エリート中のエリート。
その上、朗らかで面倒見もよく、偉ぶったところが一切ない。
時代が違えば…と思わずにはいられません。
しかし、戦争中はこのような大きな志を持った有望な若者が、使い捨ての駒のように最前線へ送られて行きました。
彼らが生き残っていたら、戦後の復興はまた違ったものになっていたかもしれません。
歴史に『たら』『れば』はありません。
わたしたちにできるのは、志半ばで祖国のために命を落としていった方に想いを馳せ、同じ過ちを繰り返さないことだと思います。
彼らが文字通り命を掛けて守ろうとした、かけがえのない平和のために。