あらすじ
武士たちの「最期」をしかと見届けよ!上下巻に分けて配信。
西洋化の一途をたどる明治政府と対立し、反乱を起こして敗れ去った者たち。佐賀の乱、萩の乱、福岡の乱、西南戦争…勝者の歴史によって「反逆者」の烙印を押されたが、彼らは失われゆく日本を守るべく戦ったのだ。
「大東亜論第二部」は、彼ら“愛国志士”たちの決起の真実を掘り起こし、その武士の魂がいかに政治結社「玄洋社」と頭山満に継承されたのかを描く試みである。
今こそ我々は、戦勝国の封印を解き放ち、明治以降失われてきた本来の日本の姿を取り戻さなければならない――そのためには、国家のために散った武士たちの最期を、しかと見届けなければならない。
フィックス型EPUB123MB(校正データ時の数値)。
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Posted by ブクログ
素晴らしかった。西洋の覇道を突き進んだ大久保に対して東洋の道義を大事にして王道を進もうとした西郷。まさに日本の分岐点であり、今日にも通じる話だった。教科書の「不平士族の乱」という記述に騙されてはいけない。
Posted by ブクログ
大久保利通を始めとする明治政府は、西洋の価値観を取り入れ、朝鮮に対して軍事力を背景とした威圧外交を行い、王道的な政治を捨て去った。主人公である頭山満らは、西郷隆盛野目指した王道政治を取り戻すべく第2の明治維新を目指し、武装蜂起を起こそうとした。
日本が朝鮮に無許可で砲艦を用いて、測量して挑発し、その後、軍艦で脅しをかけて開国を迫った江華島事件は、西洋のやり方を真似た威圧外交であり、この事件を境にして、日本は王道政治の道を放棄したとある。
この点で、著者は、そのやり方を厳しく批判しているが、当時は、日本の国防のためには、朝鮮が植民地化されないように、朝鮮の近代化を急がせる必要があり、やり方としては、いたしかたなかったのではないかと思う。確かに、西郷のように、道義的にうまくいけばそれに越したことはないが、価値観の違う相手に対して、どれだけ道義的な説得がうまくいくか疑問である。
現に、日本が、竹島や尖閣諸島の領土問題、北朝鮮に対する拉致問題を解決できないのは、道義的に国際社会に訴えても問題を解決できないことを示している。やはり軍事的な威圧を相手国に与えなければ、今後も、成果はでないだろう。
この点、リアリストである大久保利通が現在も生きているなら、我が国は核武装をして、相手国に軍事的な威圧を与えて、領土問題等の解決図ったに違いない。
価値観が違う相手国に対しては、多少でも威圧的に、国内では道義的な解決を目指す。現実の政治をうまくやるには、こうやるしかないのではないか。