あらすじ
「IGPI流リアル・ノウハウシリーズ」待望の第3弾! 今回のテーマは「ビジネスプランニング」。形式的、責任者不在、数字に具体性がない……残念な計画と決別し、実行を前提とした生々しい計画を作るにはどうすればいいのか。そもそもプランの目的は何か。ステークホルダーを説得できているか。自社の勝ちパターンを知っているか。メンバーと切実さ、真摯さ、熱さを共有できているか。経営の修羅場を経験してきた著者だからこそ語れるノウハウを満載。本書に書かれていることに、頭の中だけで考えた記述は一つもない。よその本に書いてあることや、誰かのお話の受け売りもない。すべてそれぞれの書き手の実体験、それも計画策定だけでなく、その後の現実経営に当事者として最終責任を負う立場で、ビジネスの世界のリアルな戦争を戦ってきた経験から導き出されたノウハウのエッセンスである。
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Posted by ブクログ
IGPIの本2冊目。
感想。
IGPIも財務三表や簿記の考えを大事にしていることが分かったのは励みになった。飲食店や製造業のケースは特にリアルノウハウと思いました。
備忘録
・事業計画の大前提は、数字を根拠に作られ、数字をもって説明されるものであること。ビジョンや想い、戦略は大事だが、数字にしないと。
・簿記を知らないと事業計画は作れない。簿記の発想、仕訳を頭の中で想像できるか。簿記が分かれば絶対事業計画を作れるわけではないが、分かっているに越したことはない。
・実績も将来予測も、四則演算の積み重ね。人件費=人数×給与単価の様に、適切な方針でブレイクダウン。
・ブレイクダウンさえしておけば良いというものでもない。売上=購入人数×単価にした上で、購入人数の設定は市場規模やターゲット層からして適切か、単価は例えば新興市場を狙った場合に現実的か、とか。
・そういったものは情報収集により精緻化。何を情報収集するかが肝。計画策定納期を決め、その範囲内で集める情報の優先順位を決める。
・整理すると、①今の事業内容・財務内容を理解、②将来業績にインパクトを与える変数を特定、③外部環境の把握。
・若手中心のプロジェクトチームに抜本的・革新的な事業計画を作らせようにも、大抵は上手く行かない。経営陣への最終提言は当たり障りないものになりがち(勇気をもって言える人は少ない)。やはり、しかるべき立場の人がしっかり作るのが良い。
・飲食店と製造業の事業計画策定ケースはとても分かりやすい。飲食店は、セントラルキッチンがなければ規模の経済が働きにくい、赤字店舗の切り離し、FLコストが肝、Food部分は安易な仕入価格引下げてなく客寄せ商品は品質を下げずもうけを下げて他で儲ける、同業他社や自社内店舗との比較が有効。製造業は構造改革費用と純資産の確保。
・エンドゲームという考え方。今の事業環境が続いた場合に、5年後10年後どうなるか、勝ち組負け組はどう決まるか。