あらすじ
国道沿いのビル群の間にひっそりと建つペンシル・ビル。その二階に“美術館”はあります。のんびり寛げるラウンジは憩いの場として親しまれ、老館長が淹れるコーヒーを目当てに訪れるお客もちらほら。しかし、この度館長が引退することに……。後任としてきたのは、稀に見る美貌を持つ川原董子さん。そんな彼女に、常連の海老野くんは一目惚れしてしまいます。董子さんを振り向かせたい一心で、彼女の妹あかねさんの助けを借りつつ、来館者が持ちこむ謎を解決していく海老野くん。果たして、彼の恋の行方は? 恋する青年が美術館専属の探偵となって奮闘する、ほんわか連作ミステリ。/解説=大矢博子
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Posted by ブクログ
職場の近所で見つけた小さな漫画美術館は美味しいコーヒーを飲める憩いの場。館長が代替わりして、引篭り美人な姉と太り気味でコミケ作家の妹と顔を合わせる。美人の気をひくために色々な謎を挑むことになる。奇妙な設定巻き込まれ探偵。
Posted by ブクログ
ミステリーは、なんだかちょっと地味なんですが
登場人物が魅力的で楽しいのです
事件解決だけではなく、人間関係の進行状況も気になる
ちょっと変わった読書感の小説でした
森福 都さんの本は初めて読んだのですが
中国でのミステリを書いたりしていた
ベテラン作家さんなんですね
あとがきで紹介された小説も気になったので
少しづつ読んでいこうと思っています
Posted by ブクログ
色々なタイプの謎が用意されていて楽しめますが、主人公が探偵役になりきれてなくて、全体を通しての芯がない感じがしました。恋愛に関しても煮え切らなくて、どうにもモヤモヤとします。
あと、見た目はともかくとして、あかねぶーのが全然いい女な気がします。その点でもモヤモヤと。
Posted by ブクログ
なんとも軽い感じのミステリー.
(あくまでも軽いのは物語の方であって,ミステリーの方はちゃんとミステリーしています.)
海老のんの「ちっちゃいヤツ」っぽさがいいあじだしていて嫌みがないのがいい.あかねぶーとのからみもいい.
海老のんは,以前からあかねぶーの気持ちはわかっていたんだけど,「物語の中に」入ってくるまではこの関係を変えない(つまり,相手にしない)つもりだったんじゃないのかな.
(あかねぶーはダイエットしてちゃんと化粧すれば董子さんにまけない美人になる,というオチを考えていたのだけれどハズレかなあ.)
じつは南田が結構怪しいのか?(やたら董子さんを転居させたがっていたし.)
森福都先生,続編お願いします.
Posted by ブクログ
漫画美術館常連の海老野と館長姉妹と謎達。海老野と元引き籠もりの美人な姉とひっつめ髪で肥満で黒ずくめの人気同人漫画家な妹の関係が明るく特に妹の外見を腐しながら第一印象でひどく損をしていると言い切る海老野に掴まれる。我が身で考えると刺さるけれど今後妹がもっと奮起したら格好良いなあ。ラストシーンが可愛い。
Posted by ブクログ
日常系連作ミステリ。
西園寺英子記念4コマまんが美術館というビルの中の小さな個人美術館で出会った人たちの謎を解いたり事件を解決したり。
タイトルの美術館は登場人物を繋ぐための場なので、美術館の蘊蓄などはない。
ただのサラリーマンながら時々素晴らしく冴えた推理を披露する探偵役の主人公・海老野、彼が一目惚れした美人の館長・董子、デブでオタクだが根は良い奴な館長の妹・あかねを中心に個性的で親しみのあるキャラクターが登場する。
謎解きだけでなく董子をめぐる恋愛の行方も見どころ。