あらすじ
小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎であった。“人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。
浅田文学の金字塔にして新選組三部作の第一作、待望の合本!
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普段着の時代劇
侍物というとどれも紋付き袴を身にまとって整然と美化された格好の物語が多いように感じる。だがこの吉村貫一郎のいでたちは普段着で生と真剣に向き合って生きているように思えその当時に引き込まれてしまいそう。まだ初めの部分しか読んでいないけれど最後まで期待を裏切られずに読めそうでワクワクしながらページを進めています。