【感想・ネタバレ】トイレのピエタのレビュー

あらすじ

最後の夏、世界にしがみつくように、恋をした。

画家への夢を諦めてフリーター生活を送っていた宏は、突然余命三ヶ月の宣告を受ける。残された時間を知るまでは、この夏もいつものように、ただやり過ごすだけの季節になると思っていた。それが人生最期の夏に変わってしまった時、立ちはだかるように現れた女子高生の真衣。
「私が生きてるんだから生きろ」
宏は、容赦なくありのままの感情をぶつけてくる真衣に翻弄され、戸惑いながらも、生と死の間に強烈な光を見る……。
もっとも純粋で痛切なラブストーリー。

漫画家・手塚治虫氏が亡くなる3週間前まで病床で書き続けていた日記を原案とし、
カリスマ的な人気を誇るロックバンド「RADWIMPS」のヴォーカル&ギター野田洋次郎が主演を務めた映画の原作小説!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

余命数ヶ月、心身ともに疲れ果てた主人公に健康体の真衣は「自分だけが辛いと思ってんじゃねぇよ。あたしだって辛いんだよ!」と叫ぶ

なんだかな。一方的で暴力的なまでに幼稚なエゴイズム
今はさ、健康体なだけでも幸せに思え、という暗黙の教えが浸透している、自分の悩みを口に出すことさえ罪のように思えてくる。耳を塞ぐ前に手を抑えられ、訴える前に共感され、叫ぶ前に口を塞がれる。


そんな中、あるがままの真衣が反対に眩しくて目を細めずにはいられない
真衣はほんと、怒りの塊だなと。世の中にあるすべてのものに苛立ち、かたっぱしから喧嘩を売るような。昔は私もそうだった。そんな全力疾走の真衣に対して、疲れないだろうか、と思う自分を大人になったなと思うと同時に、少し焦ってる。

映画では、真衣が主人公の描いた最後の絵、トイレのピエタに唾を吐きかけて手で擦りながら「勝手に死んでんじゃねぇよ!こんなもの残したって、ここに居なきゃなんの意味もねぇんだよ!」と血を吐くように叫んだ演技が、杉崎さん、圧倒

0
2016年04月28日

「小説」ランキング